マカオ、カジノ再開にあたり最大限の防疫対策…マスク着用必須、テーブルゲームは隣席空ける、スロット機は1〜2台おき稼動、消毒強化等

 中国・湖北省武漢市で集中発生している新型コロナウイルスによる肺炎について、世界各地で感染拡大に対する懸念が高まる中、中国本土からのインバウンド旅客が多いマカオでも、官民の間で各種防疫対策が進んでいる。

 マカオでは、防疫対策強化の一環として、すべてのカジノ施設が2月5日から15日間の休業に入っているが、17日夕方の政府会見において、当初予定通り20日午前0時から再開可能となることがアナウンスされた。政府はカジノの再開にあたり、まず第一に運営会社に対して従業員及びゲストの健康を最大限保護すること、地元マカオの従業員の安定雇用を求めた。再開準備が間に合わない施設については、30日間の猶予期間を設けている。

 マカオのギャンブル行政を管轄する博彩監察協調局(DICJ)は2月18日、政府衛生局(SSM)及びカジノ運営6社の代表を招集し、カジノ再開に向けた防疫対策会議を開催。DICJから正確かつ継続的な防疫措置を講じるよう求めると同時に、SSMから遵守すべきカジノ施設の空間及び設備に対する消毒ガイドライン、従業員及び顧客の管理に対するアドバイスに関する説明が行われたとのこと。

マカオのカジノ施設における高温スチームクリーナーを使ったゲーミングテーブルの清掃の様子(写真:DICJ)

 DICJによれば、現在、マカオのカジノ施設には合計でゲスト用出入口が405ヶ所、従業員用出入口が47ヶ所あるとのこと。再開後、ゲスト及び従業員のいずれも入場時に体温検査、マスクの着用、健康申請書の提出が義務付けられる。マカオ入境前14日以内に湖北省滞在歴がある場合は入場できない。

 2月5日にカジノが一時休業に入った後、DICJはカジノ運営企業に対して全カジノ施設のゲーミングエリア、レストラン、その他のゾーンに対する清掃と消毒を要求したとのこと。再開後は、SSMのガイドラインに沿って、施設内の消毒及び清掃を高頻度で実施するという。

 また、再開後、防疫対策として、ゾーン毎に過半数のテーブルを非稼動としてカジノテーブル間の距離を確保するなどの調整も行われるという。テーブルゲームでは、隣席を空ける対応で、バカラテーブルでは1テーブルにつき同時にベットに参加できるのは3〜4人になる。スロットマシンについては、1台または2台おきの稼動とし、ゲスト同士が一定の距離を保てるようにする。

 従業員についても、休憩時間の分散化や社員食堂での座席配置の見直し、十分な送迎バスの台数と運行頻度の確保と1時間毎の清掃と消毒などの措置が講じられるとのこと。

マカオのカジノ施設における消毒作業の様子(写真:DICJ)

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