マカオ税関が中国本土との密航事案1件摘発…蛇頭4人含む計7人逮捕

 澳門海關(マカオ税関)は10月10日、密航活動阻止のためマカオ周辺海域及び沿岸におけるパトロールを強化して臨む中、同月9日、タイパ島北部沿岸でモーターボートを使った密航事案を摘発し、陸上及び海上で中国本土出身の男7人を逮捕したと発表。

 10月9日未明、税関職員が密航活動阻止のためのパトロールをしていたところ、タイパ島北部の海岸沿いにある道路でトランシーバーを身に付けた不審な男1人を発見。税関職員は男がトランシーバーを使って密航活動を行っているものとみて、海上のモーターボート隊及び陸上のパトロール隊に対して付近を捜索するよう連絡。その後、陸上の税関パトロール員が密出境の準備中だった男1人を発見し、逮捕。海上でも巡視艇が不審なモーターボートを発見。臨検しようとした際、急に速度を上げて逃走を図ったというが、税関のモーターボートが追跡し、行く手を阻止することに成功。ボートに乗っていた男5人を逮捕した。なお、計7人の逮捕後、防疫ガイドライン沿って全員に対する検温、医療機関へ搬送しての新型コロナウイルス核酸検査を実施したが、いずれも異常はなかったという。

 今回の密航事案で逮捕された7人は中国本土の広東省、広西チワン族自治区、河南省、湖北省、黒竜江省、吉林省の出身で、年齢は35〜43歳。税関では、蛇頭の4人を密航ほう助と収容、遺令、反抗・脅迫などの罪で、密航者のうちマカオ入境禁止処分の期間中だった男1人を非法再入境の罪で、残る2人の密入境者と合わせて検察院送致済みとした。

 税関は今後もパトロール及び情報収集を通じて違法な密航活動に対する取り締まりを強化して臨み、マカオの治安環境の維持に努めるとした。また、市民に対し、違法な出入境活動を発見した場合、すぐに税関に通報するよう呼びかけた。

マカオ税関が検察院送致した中国本土出身の男7人(写真:澳門海關)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局は4月20日、シンガポールからマカオへ向かう航空機内で別の客の荷物から現金を盗ん…
  2.  マカオ司法警察局は4月18日、架空の詐欺被害をでっち上げたとしてマカオを訪れていた中国人(中国本…
  3.  マカオ政府衛生局は4月19日夜、「人食いバクテリア」と呼ばれる細菌のひとつ、ビブリオ・バルニフィ…
  4.  マカオ政府統計調査局は4月19日、今年(2024年)2月の飲食業と小売業に関する景気調査結果を公…
  5.  4月19日付のマカオ特別政府区公報に「不動産需要管理に関する税制措置の撤廃」法が掲載され、翌日(…

ピックアップ記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  5.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年4月号
(vol.130)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun