マカオ国際空港旅客ターミナルビル南側拡張部で封頂式…今年第4四半期見通し…年間旅客輸送量キャパシティ1000万人に増強

 マカオの主要な空の玄関口、マカオ国際空港の運営会社にあたるCAMは2月10日、同月8日に工事が進む旅客ターミナルビル南側拡張部で封頂式を開催したと発表。

 封頂式とは、建設中の建物に屋根がかかった段階で行われるセレモニーのことで、マカオでは大掛かりに実施されることも多い。

 マカオ国際空港旅客ターミナルビル南側拡張工事は昨年(2020年)3月11日に着工。同社によれば、すでに進捗率は4割に達しており、今年第4四半期にも完成見通しとした。今後は今後、外壁、内装、配管、電気設備工事などを進めていくという。

 旅客ターミナルビル南側拡張部の延床面積は約1万8000平米超で、入境審査場、搭乗待合スペース、商業スペース、オフィススペース、祈祷室、レジャールーム、会議スペースなどが入るとのこと。また、ボーディングブリッジを3本を新設(既存のものを含めて計8本体制)し、運用開始後の年間旅客輸送量キャパシティは現状の延べ780万人から延べ1000万人程度まで増強できるとした。

マカオ国際空港旅客ターミナルビル南側拡張部の封頂式の様子=2021年2月8日(写真:CAM)

 マカオ国際空港はタイパ島の北東部にあり、ポルトガル統治時代の1995年に開港。現在は東北及び東南アジアとの短距離路線が主で、LCCの誘致に積極的なことでも知られる。一昨年の年間旅客数は対前年16%増の延べ960万人超に達した。年間旅客数が前年を上回るのは2012年以来8年連続、開港以来最多記録の更新は2015年から5年連続のこと。

 ただし、昨年1月後半以降、新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、多くの路線が運休を余儀なくされており、旅客数は大幅に減少している状況で、昨年通期の旅客数は対前年87.8%減となった。CAMは将来的に需要は回復するとの見込みを示しており、マカオ政府も空港に隣接する海の玄関口、タイパフェリーターミナル内で空港第2旅客ターミナルの開発計画を進めている。

マカオ国際空港旅客ターミナルビル南側拡張部の完成予想イメージ(写真:CAM)

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