香港、2/27の新型コロナ新規感染確認数33人…19日ぶり30人台、クラスター発生で大型モール「K11 MUSEA」2日間全館クローズ

 人口約750万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いている。

 香港政府の発表によれば、2月27日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は前日から9人増の33人だった。30人超となるのは19日ぶりのこと。内訳については、市中感染が13人増の31人、輸入性が4人減の2人。市中感染のうち感染経路不明は9人減の10人で、10日ぶりに2桁台となった。翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群(初歩感染確認者)が約20人いるとのこと。流行状況の悪化が懸念される。

 最近の感染確認者数は増減を繰り返しながらも第4波下では低位にあるが、依然として市内各所で集団感染(クラスター)の発生や感染連鎖が続いている状況。感染経路不明も毎日のように一定数が確認されていることから、市中に存在する無症状感染者が日常生活を送る中で感染を拡大させている可能性も指摘されている。香港は人口密度が高く、交通機関も発達しており、エリアを跨ぐ人の移動が多い土地柄。

 尖沙咀にある大型ショッピングモール「K11 MUSEA」内の中国料理レストラン「名潮食館」関連で新たな感染確認及び初歩感染確認者が見つかり、累計41人に。香港衛生当局では、強制検査の対象となる2月19日ランチタイムの客76人のうち15人と連絡が取れていないという。また、同レストランと同一フロアにある宝飾品ブランド店「カルティエ」のスタッフ1人が初歩感染確認されたことを受け、K11 MUSEAで働くすべての人を強制検査の対象としたほか、近日同モールを訪れた客についても、検査を受けるよう呼びかけた。当該レストランはすでに14日間クローズ中で、K11 MUSEAについても今後2日間にわたって全館クローズし、消毒作業を実施するという。

 香港では、春節ホリデー期間後の2月18日からソーシャルディスタンス措置が緩和されたばかり。

 ここまでの香港における累計感染確認数は1万0984人、退院者数は1万0519人、死者数は198人。

 香港では、新型コロナワクチンの第一便として中国の科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)製の100万回分が2月19日に到着済み。まずは高リスク群を優先接種対象とし、23日から接種予約の受け付け、26日から接種がスタートした。2月27日までに累計1万3600人が一回目の接種を受けたとのこと(このワクチンは2回接種)。また、中国の復星医薬が代理となるドイツ・ビオンテック製のmRNAワクチン「Comirnaty」の第一便として58万5000回分が27日午前に香港へ到着し、来週からこのワクチンのネット予約受付をスタートできる見込みとした。

空路香港へ到着した中国の復星医薬が代理となるドイツ・ビオンテック製のmRNAワクチン「Comirnaty」の第一便=2021年2月27日(写真:news.gov.hk)

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