マカオでデルタ変異株感染確認された台湾人男性がインド滞在歴を隠していたことが発覚

 マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターは6月20日、同月18日に新型コロナ新規感染(輸入性)が確認された台湾人の男性(59)について、マカオ衛生当局の調査に対して年内のインド滞在歴を意図的に隠していたことが判明したと発表。

 患者はマカオへ渡航するため6月15日に台湾で新型コロナPCR検査を受け、結果は陰性だ。6月17日、単独でスターラックス航空JX203便(座席番号:5H)に搭乗して台湾からマカオへ向かい、マカオ国際空港に到着し、マカオへ入境した後、マカオ政府衛生局による検疫措置として仁伯爵綜合醫院(通称:山頂醫院)で検査を受けることになり、最初の鼻咽頭ぬぐい液検査は陽性、血清IgM検査結果は陰性、IgG検査は陽性となり、感染確認に至った。また、19日にはインドで最初に見つかった変異株「デルタ株」に感染していたこともわかった。

 当初、患者はマカオ衛生当局の調査に対し、昨年(2020年)10月から今年(2021年)1月にかけてベトナムで仕事をし、5月に台湾に戻った後、PCR検査結果は陰性だったと申告していた。しかし、台湾の中央感染症指揮センターが19日、この患者がインドを訪れていたことから、インドで感染した可能性が高いと言及。これを受け、マカオ衛生当局が患者に再確認したところ、インド滞在歴を明かしたという。患者によれば、今年2月から5月にかけてインドで仕事をしており、インド滞在中に鼻水や軽微な呼吸器系の自覚症状があったとのこと。

 マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターでは、デルタ株はインドで広く流行しており、患者がインドで感染していたと認められるとした上、渡航歴を隠していたことについて深い遺憾の意を示した。感染症予防法において、このような行為によって感染性の疾病が伝播した場合、禁錮1〜8年の刑に処せられるとの規定があるとし、市民と旅客に対し、法に触れることのないよう、正確な情報を申告するよう呼びかけた。

マカオ政府衛生局(写真:GCS)

マカオ政府衛生局(写真:GCS)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  2.  アフターコロナ初年となったマカオの昨年(2023年)通期のカジノ売上(粗収益、Gross Gam…
  3.  マカオ・コタイ地区にある統合型リゾート(IR)ギャラクシーマカオのイーストスクエアで4月24日、…
  4.  マカオ治安警察局は4月24日、同月22日に路線バスの車内で乗り合わせていた20代の女性の臀部に下…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月24日、マカオ半島新口岸地区にあるマカオグランプリ博物館でレゴ…

ピックアップ記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  3.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  4.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun