マカオ、2021年通期のホテル客室稼働率は50.0%…対前年21.4pt上昇

(2022/01/27 15:34 配信)

産業・経済

 マカオは人口約68万人、面積約32平方キロという小さな街だが、世界遺産やカジノを核とした大型IR(統合型リゾート)に加え、マカオグランプリをはじめとした大規模イベントが数多く開催されるアジア有数の国際観光都市として知られる。

 マカオの年間訪マカオ外客数(インバウンド旅客数)はコロナ直前の2019年には延べ(以下同)3940万6181人に上ったが、2020年は対前年85.0%減の589万6848人に急落。2021年は対前年30.7%増の770万5943人まで回復したものの、2019年比では8割超のマイナス。

 インバウンド旅客数が低迷する主要因として、2020年1月下旬から新型コロナウイルス感染症(COVID-19)防疫対策の一環として入境制限を含む厳格な水際措置が講じられていることが挙げられる。ただし、マカオと中国本土における流行状況が落ち着いたことを受け、同年第4四半期以降は中国本土との往来制限の緩和が進み、新型コロナウイルスPCR検査陰性証明書の提示などの条件付きで隔離検疫での相互往来が免除となったことから、昨年(2021年)5月にかけてインバウンド旅客の緩やかな回復が進んだ。しかしながら、中国本土では再流行が散発的に発生しており、状況に応じて「中リスク地域」指定が行われ、これに該当する地域からマカオへ入境する場合には、隔離検疫を必要とするなどの措置が講じられる。昨年8月以降はマカオでも市中感染確認例が相次ぎ、中国本土側でマカオからの入境者に対する隔離検疫を必要とする状況も生じた。

 昨年12月のインバウンド旅客数は前年同月から2.4%、前月から24.5%のそれぞれ増となる82万0870人だった。対前月では2ヶ月連続増。昨年9月下旬及び10月初旬に市中感染例が相次ぎ出現し、水際措置が引き締めとなったが、以降は状況が落ち着き、水際措置が従前水準まで緩和されたほか、複数の大型イベント開催による効果もあってインバウンド旅客数の回復ペースを維持した。

 マカオ政府統計調査局は1月27日、昨年12月のホテル宿泊客関連統計を公表。同月の平均ホテル客室稼働率(新型コロナの影響で一時休業中及び隔離検疫用ホテルの客室分は含まず、以下同)は54.7%で、前年同月から1.6ポイント(pt)上昇。前月からも8.2pt上昇となり、2ヶ月連続上昇となった。

 ホテル等級別では、5つ星が前年同月から1.2pt上昇の53.1%、4つ星が0.3pt上昇の57.1%、3つ星が2.8pt上昇の66.2%、2つ星ホテルが9.0pt上昇の39.6%、ペンサオン(ゲストハウス)が4.5pt上昇の36.9%。なお、5つ星ホテルの供給客室数が13.1%増、4つ星ホテルが9.1%増、3つ星ホテルが4.6%増、2つ星ホテルが横ばい、ペンサオンが1.7%増だった点も考慮する必要がある。

 昨年12月末現在、マカオで営業中のホテル数は前年同時期から1軒減の118軒、供給客室数は10.3%増の3.87万室あり、このうち5つ星ホテルが横ばいの34軒で、供給客室数は全体の63.3%を占める2.45万室。

 昨年12月のマカオのホテル宿泊客数は前年同月から12.1%増の65.0万人。中国本土からの旅客は7.8%増の53.1万人、さらにステイケーション需要とみられる地元のマカオ客が39.6%増の8.5万人おり、稼働率の下支え効果があった。ホテル宿泊客の平均滞在時間は前年同月から0.1日延びて1.7日。

 昨年通期(1〜12月)の平均ホテル客室稼働率は前年から21.4pt上昇の50.0%、ホテル宿泊者数は71.0%増の662.4万人。中国本土からの旅客は94.9%増の538.0万人、地元のマカオ客が41.7%増の89.2万人。ホテル宿泊客の平均滞在時間は0.1日延びて1.8日。

大型カジノIR(統合型リゾート)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区の風景(資料)=2020年7月本紙撮影

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