中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は1851人…2日連続4桁、海南省が約65%=8/11

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京など一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が8月12日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月11日の中国本土における新規市中感染確認者数は648人(前日から34人増)だったとのこと。内訳は海南省595人、広東省22人、内モンゴル自治区9人、チベット自治区7人、福建省5人、上海市2人、河南省1人、重慶市1人、四川省1人、貴州省1人、雲南省1人、陝西省1人、甘粛省1人、新疆ウイグル自治区1人。このうち広東省の7人、海南省の1人、四川省の1人、貴州省の1人、新疆ウイグル自治区の1人の計11人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは300日連続で、8日連続3桁となった。

 市中の無症状感染例は1203人(前日から176人減)。内訳は海南省614人、新疆ウイグル自治区410人、浙江省60人、新疆生産建設兵団43人、チベット自治区20人、広東省14人、江西省11人、内モンゴル自治区7人、湖北省6人、上海市5人、広西チワン族自治区5人、湖南省4人、河南省1人、重慶市1人、四川省1人、陝西省1人。

 無症状を含む新規感染者数は1851人で、9日ぶりに減少となったが、2日連続4桁に。

 8月11日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は4062人(うち輸入性が636人)で、重症者は7人(輸入性2人)。無症状の患者7088人(輸入性714人)が医学観察下にあるとのこと。

 省区市別で最多となったのは海南省で、全体の約65%を占める1209人。同省では8月2日以降に三亜市を中心に感染例が急増し、オミクロンBA.5.1.3の流行とされている。三亜市の累計感染者数は4200人超隣、市内の多くのエリアで準ロックダウンに相当する静態管理状態にある。

 また、新疆ウイグル自治区でも単日の感染者数が411人に上り、イリ・カザフ自治州のグルジャ市(伊寧市)が流行の中心だが、このところウルムチ市から報告例も増えているという。自治区当局は、複数の伝播チェーンが存在し、状況は複雑かつ深刻との見方を示している。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月5日以降7日連続で2桁の感染例が出現。11日の感染者数は36人で、大部分が湛江市から報告されたケース。同市では省外から流入したオミクロンBA.5.1.3とBA5.2派生型の2つの伝播チェーンが存在するとされる。残りは茂名市と深圳市から。

 他にも各地で再流行が散発しており、ウイルス型もさまざま。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、直近では4〜5千前後(輸入性含む)となっている。マカオでは6月中旬から市中でオミクロンBA.5.1の流行が続き、累計1800人超に達した。ただし、全市民を対象とした高頻度のPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングと準ロックダウンともいえる厳格な防疫措置を講じて対応した結果、8月1日までにゼロコロナ状態を実現。以降は落ち着いた状態を維持している。

中国広東省深圳市の繁華街「東門歩行街(老街)」(資料)—本紙撮影

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