中国本土の新型コロナ新規市中感染者数が2日連続2千人超に…オミクロンBA.5流行の海南省三亜市では連日1千人超=8/13

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京など一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が8月14日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月13日の中国本土における新規市中感染確認者数は623人(前日から23人減)だったとのこと。内訳は海南省494人、チベット自治区59人、浙江省24人、広東省14人、江西省10人、内モンゴル自治区6人、四川省4人、福建省3人、重慶市3人、新疆ウイグル自治区2人、湖北省1人、広西チワン族自治区1人、陝西省1人、青海省1人。このうち浙江省の21人、海南省の3人、広東省の2人、新疆ウイグル自治区の2人、内モンゴル自治区の1人、広西チワン族自治区の1人、重慶市の1人の計31人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは302日連続で、10日連続3桁となった。

 市中の無症状感染例は1844人(前日から485人増)。内訳は海南省846人、チベット自治区443人、新疆ウイグル自治区396人、新疆生産建設兵団54人、浙江省42人、江西省39人、上海市5人、青海省4人、河北省3人、湖北省3人、内モンゴル自治区2人、広西チワン族自治区2人、福建省1人、広東省1人、重慶市1人、四川省1人、甘粛省1人。

 無症状を含む新規感染者数は2467人で、2日連続増、4日連続4桁に。

 8月13日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は5232人(うち輸入性が652人)で、重症者は8人(輸入性2人)。無症状の患者9719人(輸入性716人)が医学観察下にあるとのこと。

 省区市別で最多となったのは海南省の1340人。同省では8月1日から三亜市を中心にオミクロンBA.5.1.3の流行が続く。三亜市では連日1千人超の感染者が出現しており、13日は1088人。三亜市当局は12日、流行は依然として高位進展期にあり、防疫情勢は複雑かつ深刻との見方を示した。同市の8月1日以来の累計感染者数は6544人に。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月5日以降8日連続で2桁の感染例が出現。13日の新規感染者数は13人で、うち12人が湛江市から報告されたケース。同市では省外から流入したオミクロンBA.5.1.3とBA5.2派生型の2つの伝播チェーンが存在するとされる。

 また、このところ新疆ウイグル自治区でも連日多くの感染者が出現しているが、大半が無症状。13日の感染例はウルムチ市、カシュガル市、イリ・カザフ自治州グルジャ市(伊寧市)から報告されており、グルジャ市が121人を占めた。

 他にも各地で再流行が散発しており、ウイルス型もさまざま。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、直近では4〜5千前後(輸入性含む)となっている。マカオでは6月中旬から市中でオミクロンBA.5.1の流行が続き、累計1800人超に達した。ただし、全市民を対象とした高頻度のPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングと準ロックダウンともいえる厳格な防疫措置を講じて対応した結果、8月1日までにゼロコロナ状態を実現。以降は落ち着いた状態を維持している。

マカオとの陸路の玄関口のとなる広東省珠海市の拱北出入境ゲート(資料)—本紙撮影

マカオとの陸路の玄関口のとなる広東省珠海市の拱北出入境ゲート(資料)—本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオで複数のカジノIR(統合型リゾート)を運営するサンズチャイナ社は4月18日、今年(2024…
  2.  マカオ政府衛生局(SSM)は4月17日夜、マカオで今年(2024年)4人目となる在郷軍人病(退役…
  3.  マカオ・コタイ地区にあるギャラクシーアリーナで「ITTF(国際卓球連盟)男女ワールドカップマカオ…
  4.  このほどマカオのゲーミング規制当局(博彩監察協調局=DICJ)が公表した今年第1四半期(2024…
  5.  このほどマカオ政府財政局(DSF)が公表した最新統計によれば、今年(2024年)3月の住宅売買・…

ピックアップ記事

  1.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  4.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  5.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年4月号
(vol.130)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun