中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は744人…10日連続1千人以下、3省区で3桁=9/27

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が9月28日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月27日の中国本土における新規市中感染確認者数は119人(前日から54人減)だったとのこと。内訳は貴州省56人、四川省13人、チベット自治区13人、天津市8人、陝西省7人、黒竜江省5人、広東省4人、雲南省4人、寧夏回族自治区4人、青海省2人、浙江省1人、河南省1人、重慶市1人。このうち四川省の4人、貴州省の2人、河南省の1人、広東省の1人、陝西省の1人、青海省の1人の計10人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは347日連続で、9日連続100人超となった。

 市中の無症状感染例は625人(前日から11人減)。内訳は寧夏回族自治区205人、チベット自治区132人、黒竜江省82人、貴州省73人、天津市47人、四川省20人、湖北省12人、新疆ウイグル自治区10人、雲南省8人、広西チワン族自治区6人、河南省5人、青海省5人、江蘇省4人、江西省4人、山東省4人、陝西省3人、広東省2人、内モンゴル自治区1人、安徽省1人、甘粛省1人。

 無症状を含む新規感染者数は744人で、2日連続減。また、10日連続1千人以下は維持した。

 9月27日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は2991人(うち輸入性が613人)で、重症者は40人(輸入性ゼロ)。無症状の患者1万1104人(輸入性731人)が医学観察下にあるとのこと。

 27日の新規感染者数が3桁となった省市区は寧夏回族自治区(209人)、チベット自治区(145人)、貴州省(129人)の3省区。

 最多となったのは前日に続いて寧夏回族自治区。すべて隔離対象の中から発見に至ったケースで、5日連続社会面(隔離対象ではない一般市中)からの陽性者出現ゼロを維持していた。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月5日以降は連日複数の感染例が出現している状況。27日の新規感染者数は前日から11人減の6人で、深圳市、広州市、恵州市からの報告例。

 このほか、上海市当局は27日夜に市内全域でリスクゾーンがゼロになったと発表。ただし、28日午前に徐匯区で1人(隔離対象者)のPCR検査結果異常がみつかり、その居住区域が臨時管理対象とされ、不必要な流動を停止する措置が講じられているという。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、一旦1万人(輸入性含む)水準まで増加した後、直近では3〜4千人台まで減少している。9月26日からは入境時の義務的隔離検疫も不要となり、事実上ウィズコロナに転換したといえる。マカオについては1ヶ月以上にわたって市中感染確認数ゼロの落ち着いた状態を維持。こちらは中国本土に倣ってゼロコロナ政策を堅持する方針を示している。

中国・上海(資料)—本紙撮影

中国・上海(資料)—本紙撮影

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