香港・マカオ人に対する人民解放軍兵役志願への門戸開放提案へ=香港親中派政党

香港の親中左派政党として知られる民建連の党首で、中国の全国政協委員を務める譚耀棟氏は2月23日に記者会見を行い、今年(2015年)3月に北京で開かれる全国人民代表大会及び中国人民政治協商会議に出席する際、19項目の提案を行う予定であることを明らかにした。

香港の日刊紙「都市日報」が2月23日付電子版で報じた内容によると、提案の中には「中国国籍を持つ香港人及びマカオ人に対する(人民解放軍)兵役への門戸開放」に関するものが含まれるという。

提案理由については「兵役志願に関心を持つ一部の香港の若者の意見を反映するため」とし、あくまでも「志願」に対する門戸開放提案であって「徴兵制ではない」と説明したとのこと。

中国では、中華人民共和国兵役法に基づき、市町村などの行政区域単位で人数を割り当てる徴兵制度が存在するが、実際には志願兵だけで充足している状況という。また、同法は香港及びマカオを対象外としており中国国籍であっても香港人、マカオ人が人民解放軍の兵役に就くことはできない。

香港、マカオには、それぞれ英国、ポルトガルから中国へ返還されて以降、人民解放軍が駐留している。

人民解放軍駐マカオ部隊の駐屯地(資料写真)=2012年、マカオ・タイパ島—本紙撮影

人民解放軍駐マカオ部隊の駐屯地(資料写真)=2012年、マカオ・タイパ島—本紙撮影

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