マカオで今年7人目の輸入性デング熱感染者確認=患者はカンボジア渡航歴ある海外労働者の男性

マカオ政府衛生局(SSM)は9月14日午後、今年(2018年)に入って以降で7人目となる輸入性デング熱感染者を確認したと発表。

SSMによれば、患者はタイパ島の東北馬路に居住し、同島の偉龍馬路で勤務する海外労働者(オーストラリア国籍)の男性(46)。9月5日から9日にかけてカンファレンス出席のため出張でカンボジアを訪れていたという。マカオへ戻った後、9月13日に発熱、筋肉痛の症状が現れ、同日のうちにタイパ島にある仁伯爵綜合醫院離島救急外来ステーションを受診し、デング熱検査を受けた。14日にSSM公衆衛生研究所による検査結果が明らかとなり、デング熱2型に感染していることが確認された。SSMでは、患者の渡航歴、症状、検査結果などを踏まえ、輸入性デング熱であると判断。

現在、患者の容体は安定しているとのこと。また、患者と同行した13人の同僚及び同居する家族にデング熱特有の症状は見られなかったという。SSMでは、患者の住居及び勤務先周辺で蚊の駆除を実施した。

マカオでは昨年(2017年)域内デング熱感染が7例、マカオと隣接する広東省珠海市からの越境労働者の感染例が1例確認された。今年は1月、3月、4月、7月、8月、9月に輸入性デング熱感染が6例確認されており、このうち3例の患者はマレーシア、2例はタイ、1例はインドネシアへの渡航歴があった。また、6月には今年初めてとなる域内感染例も確認されている。

SSMでは、デング熱予防のため、自宅やオフィス周辺で蚊の発生源となる水たまりの除去、流行地の東南アジア地域を訪れる際は淡色の長袖シャツを着用すること、宿泊する場合は空調付きまたは蚊帳などのある施設を選び、外出時は虫除けスプレー等を使用するよう市民に再度呼びかけた。目下、マカオは雨季にあたり、デング熱やジカ熱を媒介する蚊が繁殖しやすい環境となるため、域内においても注意が必要となる。

マカオは面積約30平方キロ、人口約65万人(海外労働者約18万人含む)の小さな都市で、訪マカオ外客数は年間3200万人超に達しており、人口密度が極めて高く、人の出入りも多い。

マカオの街頭に掲出されているデング熱への注意を呼びかけるサイネージ(資料)-本紙撮影

マカオの街頭に掲出されているデング熱への注意を呼びかけるサイネージ(資料)-本紙撮影

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