マカオの世界遺産・聖ポール天主堂跡にドローンが接触…中国人観光客が操縦=当局が破損状況調査へ

マカオ政府文化局は1月23日、同日午後7時頃、マカオ半島の歴史市街地区にある世界遺産・聖ポール天主堂跡にドローンが接触する事故があったと発表。

同局が契約している警備会社のスタッフが一部始終を目撃しており、接触箇所はファサード(前壁)の中央に近い部分とのこと。今回の事故による人的被害は確認されておらず、世界遺産建築物の破損状況の詳細調査を進めるとした。

ドローンを操縦していたのは中国本土からの観光客の男性とのこと。警察が男性に対する事情聴取及び押収したドローンの調査を行っているという。

マカオでドローンを利用する際には航空関連法の規定を遵守する必要がある。また、世界遺産建築物は文化遺産保護法の対象となっている。

聖ポール天主堂跡は17世紀にカトリック・イエズス会が建てた聖母教会及び聖ポール大学のあった場所にあたり、1835年の大火により前壁及び石段の一部を残して焼失し、現在の姿となった。建設作業には日本人キリシタンが関わったと伝えられている。

ファサードには幼きイエス像、マリア像、イエズス会のフランシスコ・ザビエルら聖人の像など青銅像が設置されている。

【1月24日マカオ時間午後1時30分追記】
マカオ政府文化局は1月24日午後、同日午前に実施した目視、写真による前後比較、3Dスキャナーによるデータ分析等による詳細調査の結果、今回の事故による建築物の破損はなかったことを確認したと発表。

世界遺産・聖ポール天主堂跡の前壁(資料)=マカオ歴史市街地区-本紙撮影

世界遺産・聖ポール天主堂跡の前壁(資料)=マカオ歴史市街地区-本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある統合型リゾート(IR)グランドリスボアパレスを運営するSJMリゾーツ社(…
  2.  マカオの主要な空の玄関口、マカオ国際空港運営会社にあたる澳門國際機場專營股份有限公司(CAM)は…
  3.  マカオ政府文化局(ICM)は7月2日、「アートマカオ:マカオ国際アートビエンナーレ2025」の開…
  4.  マカオの統合型リゾート(IR)運営企業サンズチャイナリミテッドとマカオバドミントン連盟は7月2日…
  5.  澳門海關(マカオ税関)は7月1日、違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)の趨勢に関する情報収集・分…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  マカオ政府は6月9日午後5時からマカオ政府本部ビルで特別会見を行い、SJMリゾーツ社、メルコリゾ…
  3.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月29日、国際旅客誘致策の一環として昨年(2024年)実施した香…
  5.  今年(2025年)に入って以降、マカオ政府が新交通システム「マカオLRT」の新路線計画を相次いで…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…

イベントカレンダー

7月 2025
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31    
« 6月   8月 »
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年7月号
(vol.145)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun