マカオ警察、職務質問振り切って逃走したタンザニア人の男の身柄確保時に催涙スプレー使用…逃走中に違法薬物投棄

今年(2019年)1月、法律で定められた禁煙ゾーンで喫煙していた男が注意をした治安警察局所属の警察官に襲いかかる事件が発生したことを受け、2月からカジノ周辺で任務に当たる警察官への催涙スプレーの配備がスタートした。

マカオ治安警察局は5月30日、同月25日に不審者の身柄を拘束する際、催涙スプレーを使用したと発表。

警察発表によれば、25日午後6時頃、マカオ半島北部の高士徳エリアで巡回パトロールを行っていた際、不審な外国人の男を発見し、職務質問への協力を求めたところ、振り切って逃走を図ったとのこと。警察官が男を追跡する中で、男が何らかの物体が入った小さな袋を2点投棄したのを確認し、収集。男はまもなく応援に駆けつけた警察官によって行方を遮られたが、ファイティングポーズを取るなど強烈な反抗姿勢を示した上、男が屈強な体格だったことから、身柄確保のためやむなく催涙スプレーを使用するに至ったという。なお、身柄確保行動において警察官2人が腕を負傷、うち1人は頭部を殴られたとした。

その後、警察の鑑定により男が投棄した物品が乾燥大麻及びアイス(シャブ)、末端価格にして合計約3400マカオパタカ(日本円換算:約4万5600円)相当であると判明。男に対する薬物検査の結果は陰性だったことから、男が販売目的で違法薬物を所持していた疑いが強いとした。

なお、男は警察官を負傷させたこと、違法薬物所持のいずれも否認しているというが、警察は、この20代のタンザニア人の男を傷害、公務執行妨害、脅迫、違法麻薬・向精神薬販売の罪で送検する方針。

被疑者が所持していたアイス(シャブ)と呼ばれる違法薬物(写真:マカオ治安警察局)

被疑者が所持していたアイス(シャブ)と呼ばれる違法薬物(写真:マカオ治安警察局)

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