マカオ、直近1週間で13人の新型コロナ感染確認…40日連続ゼロから一転、すべて中国以外からの輸入症例

 マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターは3月22日深夜から23日朝(現地時間、以下同)にかけて、新たに3人(第21、22、23例)の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染者を確認したと発表。

 マカオにおける新型コロナの感染確認は3月15日まで40日連続でゼロだったが、以降は1週間で13人に上り(うち22日は4人)となり、累計23人となった。初期の患者10人は武漢からの旅客7人とマカオ居民(「マカオIDカード」保有者)3人で、3月6日までに全員が治癒し退院済みで、重症化、死亡、院内感染例はいずれもなかった。直近1週間の患者13人については、いずれも中国以外の外国からの輸入症例。

 直近1週間の新規感染者の内訳は第11例=ポルトガル帰りの韓国人女性(26、就労ビザ)、第12例=スペインからビジネス目的で来訪のスペイン人男性(47、旅客)、第13例=留学先の英国帰りのマカオ居民女性(20)、第14例=インドネシア帰りのインドネシア人女性(42、就労ビザ)、第15例=フィリピン帰りのフィリピン人男性(31、就労ビザ)、第16例=留学先の英国帰りのマカオ居民女性(19)、第17例=インドネシア帰りのインドネシア人男性(11、第14例の子)、第18例=米国帰りのマカオ居民女性(50)、第19例=留学先の米国帰り(直前にメキシコ訪問歴有)のマカオ居民男性(19、第18例の子)、第20例=留学先の英国帰りのポルトガル籍マカオ居民男性(20)、第21例=留学先の英国帰りのマカオ居民女性(19)、第22例=アイルランド帰りのマカオ居民男性(44)、第23例=留学先の英国帰りのマカオ居民男性(12)。目下、13人は指定医療機関となる仁伯爵綜合醫院(通称:山頂醫院)の陰圧病室で入院治療を受けており、いずれも軽症とのこと。

 世界的に流行が拡大する中、政府が輸入例に対する警戒を強めており、17日午前0時から過去14日以内に外国(中国本土・香港・台湾を除く)に滞在したすべての入境者に対して隔離下における14日間の医学観察を必須とし、18日午前からは非居民(マカオ居民IDカード保有者、中国本土・香港・台湾の居民、「ブルーカード」と呼ばれるマカオで就労許可(就労ビザ)を得た者に発給される身分証を保有者以外)の入境が禁止に。さらに、19日午前0時からは前日の措置で入境禁止の対象外だった「ブルーカード」保有者が禁止対象へ変更された。近日、水際対策は矢継ぎ早に変更(強化)されており、最新情報の把握が重要となっている。

3月22日夕方に開催されたマカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターによる定例記者会見(写真:マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センター)

 なお、輸入症例が相次ぐ中だが、水際対策の強化によってマカオ到着時のイミグレーション施設における検温や隔離検疫中の検査をきっかけに医療機関へ搬送されるケースがほとんどで、これまでのところ市中での感染者は出ていない。

 政府新型コロナウイルス感染症対策センターは22日午後5時から開催した定例記者会見の中で、海外からの帰国者が増える中、隔離検疫用に政府が借り上げたホテルが次々と満室になっているとし、新たに7軒目のホテルを指定し、およそ1700室体制としたことを明らかにした。また、7回目となるマスクの有償配給の実施概要が発表された。マカオ居民及び就労ビザ保有者向けに10日に1度、1人あたり10枚を原価にあたる8マカオパタカ(約110円)で提供するもので、今回は3月23日から10日間にわたって実施予定。第6回までの累計配給枚数は3400万枚に上ったとのこと。

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