香港、4/5の新型コロナ市中感染確認1人…感染経路不明=当局はイースター連休後のリバウンド憂慮

 人口約750万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いている。

 香港政府の発表によれば、4月5日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は前日から9人増の16人とのこと。内訳は輸入性(海外からの入境者)が15人、市中感染が1人で、感染経路不明という。市中感染の確認は2日ぶり。

 患者は東九龍・油トン地区在住、九龍・旺角地区にある商業ビル「惠豐中心」に入る家電量販店「フォートレス」の地下1階売場でスマートフォンやカメラコーナーを担当する販売スタッフとのこと。3月30日に喉の痛みと眼部の腫れの症状が出たことから私立のクリニックを受診。その後、4月2日に発熱したことを受け、ウイルス検査を受けたという。最後に出勤したのは3月22日。以降は妻の出産のため休暇を取っていたといい、分娩日前後の19日から27日にかけて妻の入院する医療機関を訪れていた。また、3月28日から4月3日にかけて自宅近くにある鯉魚門廣場内にあるマーケットへ食材の買い出しに出かけていたという。香港衛生当局では、先に感染確認者された別の患者2人もこのマーケットを訪れていたことから、マーケット内で無症状感染者による伝播があった恐れがあるとし、3月24日以降に2時間以上滞在した人を強制検疫の対象とした。患者の勤務先についても店員と客が強制検疫対象とされた。患者の発症時期を考慮すると客に感染させた可能性はとても低いが、感染経路不明事案であることを考慮しての措置とした。患者の妻と生まれたばかりの子供は検疫センターに収容されたという。

 香港では第4波下、流行状況が落ち着いた状況でホリデーシーズンを迎えた後にリバウンドが繰り返し発生している。目下、イースターホリデーの真っ只中で、連休明けに再びリバウンドするか、終息に向かうかに注目が集まっている。香港衛生当局は5日の記者会見において、イースターホリデー期間中に大勢の人が集まり、さらにはマスクを外しての活動が見受けられる状況を憂慮しているとし、潜伏期間を考慮すると今後1〜2週間の間に流行のリバウンドが出現する可能性があり、少しでも体調不良を自覚したら速やかに医療機関を受診するよう呼びかけた。

 香港における過去14日間累計の新規感染確認は129人で、その約27%を占める市中感染35人のうち感染経路不明は10人。ここまでの累計感染確認数は1万1525人、退院者数は1万1145人、死者数は205人。

香港特別行政区のイメージ(資料)—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある統合型リゾート(IR)グランドリスボアパレスを運営するSJMリゾーツ社(…
  2.  マカオの主要な空の玄関口、マカオ国際空港運営会社にあたる澳門國際機場專營股份有限公司(CAM)は…
  3.  マカオ政府文化局(ICM)は7月2日、「アートマカオ:マカオ国際アートビエンナーレ2025」の開…
  4.  マカオの統合型リゾート(IR)運営企業サンズチャイナリミテッドとマカオバドミントン連盟は7月2日…
  5.  澳門海關(マカオ税関)は7月1日、違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)の趨勢に関する情報収集・分…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月29日、国際旅客誘致策の一環として昨年(2024年)実施した香…
  2.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  3.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  4.  今年(2025年)に入って以降、マカオ政府が新交通システム「マカオLRT」の新路線計画を相次いで…
  5.  マカオ政府は6月9日午後5時からマカオ政府本部ビルで特別会見を行い、SJMリゾーツ社、メルコリゾ…

注目記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…

イベントカレンダー

7月 2025
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31    
« 6月   8月 »
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年7月号
(vol.145)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun