マカオで中国人グループによる”秘薬詐欺”出現…地元の高齢者が被害
- 2025/2/15 18:48
- 社会・政治
マカオ治安警察局は2月13日、マカオの高齢者女性から現金を詐取したとして「寶藥黨(宝薬党)」と呼ばれる詐欺グループを構成していた中国人(中国本土居民)の男女4人(50〜60代)を逮捕したと発表。
同局によれば、宝薬党は漢方医やヘルスケアの専門家に扮してよく効く秘薬があると騙り、実際には価値の低い薬剤を高値で相手につかませる伝統的な詐欺手法のひとつという。
同月11日、マカオ人の70代の女性から「同日昼前、被害者がタイパ島の南京街を歩いていたところ、男女2人から滅多に手に入らない薬剤を買わないかと声をかけられ、すぐ直後に別の女2人が会話に加わり、4人揃って勧めてきたことから、1万8000パタカ(日本円換算:約34万円)でその薬剤を購入することにしたが、自宅に持ち帰った後に詐欺の可能性に気づいた」とする通報が寄せられたとのこと。

通報を受けた同局が「天眼」と呼ばれる公共エリアの監視システムを活用して上述の4人の身元を特定した上、同日午後、マカオ半島中区にあるホテルで4人を逮捕。詐欺に使われた薬剤を発見・押収し、詐取した現金の奪還に成功したという。
4人は犯行を認めており、それぞれ薬剤商人といわゆる”サクラ”の客を演じる役割を担い、同月7日にマカオ入りして以降、2人のターゲットに対して中国本土で安値で購入した薬剤を珍しいものであると偽って高く売りつけたなどと供述。同局では、4人全員について、詐欺及び組織犯罪の罪で検察院送致する方針。
近年マカオでは高齢者を狙ったさまざまな詐欺事件が頻発しており、警察が累次の注意喚起を行っている。
