SJM、効率化戦略へ舵取り

マカオゲーミング企業大手の澳門博彩控股有限公司(SJM)は27日、グランドリスボア(新葡京)で株主総会を開催。同社の蘇樹輝CEOによると、現在複数の施設に分散してゲーミングテーブルを旗艦施設であるグランドリスボアに集中させ、効率化を図る考えを明らかにした。

28日付地元有力紙「澳門日報」が伝えた。SJMが発表した2012年の業績は売上高4.5%増、収益20%増、純利益67.45億香港ドルとなり、市場占有率も26.7%と引き続き高水準を維持している。

マカオのゲーミング市場で競争が激化している中、各ゲーミング企業も戦略の調整を迫られている。SJMの蘇樹輝CEOは株主総会の席上、今年は経済も全般的に順調で、マカオのゲーミング市場は理想的な成長を見込めるとしながらも、SJM傘下のゲーミング施設のうち、より収益性の高いカジノの強化による効率化を図る考えを示した。具体的にはオセアナス(海立方)にある30台のゲーミングテーブルを旗艦施設グランドリスボアへ移す予定。SJMはマカオ半島を主な営業拠点としており、土地の制約上これ以上の拡大が難しいことから、効率化に重点を置く。

なお、老朽化のため改修工事をスタートした回力球場については、将来的に隣接するオセアナスと空中通路で連結した上、一体的な運用を行う予定という。

SJMではコタイ地区におけるプロジェクトにも関心を示している。

SJMグループの旗艦施設グランドリスボアとホテルリスボア(資料写真)=マカオ—本紙撮影

SJMグループの旗艦施設グランドリスボアとホテルリスボア(資料写真)=マカオ—本紙撮影

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