中国本土、新型コロナ新規市中感染確認は49人…大半が浙江省、陸路ボーター擁する都市の出入り管理強化も=12/11

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功したが、以降も散発的な市中感染確認例が度々出現している状況。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が12月12日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月11日の中国本土における新規市中感染確認は49人(前日から2人減)だったとのこと。内訳は浙江省38人(紹興市22人、杭州市8人、寧波市8人)、内モンゴル自治区10人(フルンボイル市)、黒竜江省1人(ハルビン市)。このうち浙江省の20人については無症状から感染確認に転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは57日連続。市中の無症状感染例についても12日連続で出現し、浙江省9人(紹興市8人、杭州市1人)、江蘇省1人(無錫市)の計14人だった。

 12月11日24時時点の中国全土で治療中を受けている感染確認者数は1323人(うち輸入性が504人)で、重症者は28人(輸入性4人)。無症状の患者474人(輸入性401人)が医学観察下にあるとのこと。

 11月下旬以降の内モンゴル自治区及び黒竜江省、浙江省における感染確認増により、再び感染確認者数に占める市中感染患者が過半数となっている。

 中国当局は域内における拡散防止と同時に、域外からの流入と院内感染を防止するための徹底した措置を講じるなどして「清零(ゼロ化)」を目指す徹底的な対処を進めてきた。具体的には、局地ロックダウン、全民PCR検査によるスクリーニング、区域を跨ぐ移動の制限、飲食店等の特定業種に対する営業制限等の措置が挙げられる。しかしながら、10月中旬以降、中国本土の多くの地域で感染力の強いデルタ株の市中感染例が散発している状況。省市区を越えて伝播したものもあれば、一部地域にとどまるものもあり、最初のきっかけとなった感染源もさまざま。近日、内モンゴル自治区フルンボイル市、黒竜江省ハルビン市、浙江省の3市などを中心に散発的な感染例の出現が相次ぐ中、今後の行方が気がかりだ。

 新たな防疫策として、中国当局は12月11日から陸路ボーダーを擁する都市を対象とした人的往来の管理強化を導入。市外へ出る場合に48時間以内の新型コロナPCR検査陰性証明の提示、市内へ入る場合は到着後に少なくとも1回PCR検査を受けることが求められる。 なお、香港及びマカオと陸で接する深セン市、珠海市は対象外とされた。

 このほか、マカオ特別行政区では12月11日まで63日連続市中感染確認例ゼロ、香港特別行政区でも同64日連続ゼロを維持した。具体的なスケジュールや条件等は未公表だが、中国本土、香港、マカオの三地間で隔離検疫免除の相互往来を再開する準備が進められているとされる。

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

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