中国本土の新型コロナ新規市中感染者数が2日連続300人超…安徽省が約76%、江蘇省でも連日2桁=7/3

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、上海や北京など一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が7月4日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月3日の中国本土における新規市中感染確認者数は41人(前日から34人減)だったとのこと。内訳は安徽省29人、江蘇省4人、山東省4人、上海市2人、福建省1人、広東省1人。このうち安徽省の1人と山東省の1人の計2人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは261日連続で、21日連続100人以下となった。

 市中の無症状感染例は339人(前日から29人増)。内訳は、安徽省258人、江蘇省52人、遼寧省9人、福建省9人、山東省4人、陝西省3人、浙江省2人、上海市1人、四川省1人。

 無症状を含む新規感染者数は380人で、4日連続100人超、また2日連続300人超となった。

 7月3日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は532人(うち輸入性が299人)で、重症者はゼロ。無症状の患者1552人(輸入性398人)が医学観察下にあるとのこと。

 香港・マカオと隣接する広東省では、5月下旬までに状況は落ち着いたが、近日は香港寄りの深圳市で連日市中感染例が出現している。3日は2日ぶりに省内での感染例が出現(感染確認1人)し、患者は広州市の隔離検疫ホテルのスタッフとのこと。深圳市については2日連続感染例ゼロを維持。

 近日、感染例の増が続くのが安徽省の宿州市。3日の同省の感染例は同市に集中しており、市内の泗県が大半を占めた。同県でロックダウン(外出不可)状態に入っており、これまでに5回のPCR検査によるスクリーニングが実施されたとのこと。新規陽性者は減少傾向にあるという。上海市と隣接する江蘇省でも連日2桁の感染例出現が続く。ほかにも、局地的に再流行が出現している。

 このところ中国本土の状況が総じて落ち着いてきた一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、7月2日まで16日連続で市中感染確認数が1千人超、6月30日から7月2日にかけては3日連続2000人超となったが、3日は4日ぶりに1千台に。マカオについては約8ヶ月にわたって市中感染確認数ゼロを維持してきたが、6月18日深夜から陽性者の出現が相次ぎ、4日午前0時までの累計は852人に。マカオでは19日以降、全市民を対象としたPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングが断続的に実施されており、検査を通じて新たな陽性者の発見が続く。目下のマカオ市中の流行株は感染力が強いとされるオミクロン変異株派生型のBA.5.1とみられる。マカオの状況を踏まえ、地理的に近く、往来も多い広東省珠海市などでは流入に対する警戒が高まっている。

中国・上海(資料)—本紙撮影

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