マカオ税関が粉ミルク缶の中に隠す手口の茅台酒密輸事案1件摘発

 澳門海關(マカオ税関)は6月15日、各イミグレーション施設で検査体制の強化を図り、違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に対して厳格な取り締まりを行う中、同月14日に粉ミルク缶の中に隠す手口で中国の高級白酒として知られる茅台(マオタイ)酒の密輸事案1件を摘発したと発表。

 摘発があったのはマカオ半島北部に位置し、中国本土との主要な陸路の玄関口のひとつにあたる關閘イミグレーション施設で、マカオから中国本土への持ち出し(密輸出)を企図したケースだったとのこと。

 14日午後、同イミグレーション施設の出境口にある税関検査場の「申告物なし」レーンを通過しようとした30代の中国人(中国本土居民)の男に不審な点があったことから税関職員が呼び止めて詳細検査を実施したところ、バックパック内から茅台酒2本と茅台酒の空箱2個、粉ミルク缶2本が見つかったが、このうち粉ミルク缶2本に異常にあり、それぞれ中に茅台酒1本ずつが隠されていたことも発覚したという。

マカオ税関が摘発した茅台酒の密輸出事案の証拠品(写真:澳門海關)

 男は輸出に必要となる書類を所持しておらず、税関の調べに対して關閘イミグレーション付近の店舗で茅台酒4本を自家用として購入したがレシートを受けるのを忘れたなどと説明したが、税関では男が密輸出を企図したとの見方を示し、対外貿易法違反で起訴済みとした。

 税関では、市民に対して出入境における携行品の出入りに関する法令の遵守、また報酬を目当てに物品を隠したり偽装したりして運び屋行為へ従事しないよう累次の呼びかけを行うとともに、今後も継続して水際における各種取り締まりを強化して臨むと姿勢を示している。

マカオ税関が摘発した茅台酒の密輸出事案の証拠品(写真:澳門海關)

関連記事

最近の記事

  1.  澳門海關(マカオ税関)は4月29日、同月14日から26日にかけて2025年第1次粤港澳(広東・香…
  2.  マカオ半島・新口岸地区の南湾湖畔に位置する大型ショッピングモール「ワンセントラルマカオ(One …
  3.  マカオ政府博彩監察協調局(DICJ)は5月1日、今年(2025年)4月の月次カジノ売上(粗収益、…
  4.  4月30日、マカオ立法会と政府との間で2025年施政方針の運輸・工務領域における政策討論が行われ…
  5.  マカオにはコロアン島にハクサビーチ(黒沙海灘)とチョクワンビーチ(竹灣海灘)の2つのパブリックビ…

ピックアップ記事

  1.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月29日、国際旅客誘致策の一環として昨年(2024年)実施した香…
  3.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  4.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  5.  4月30日、マカオ立法会と政府との間で2025年施政方針の運輸・工務領域における政策討論が行われ…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…

イベントカレンダー

5月 2025
    1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
« 4月   6月 »
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年5月号
(vol.143)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun