マカオ、公営キャンプ場が人気=1晩たった75円、観光客らホテル代節約目的で利用か

マカオのホテル宿泊価格は高止まりしていた昨年までと比べて若干下落傾向にあるものの、リゾート地とあって週末のホテル客室単価は平日の1.5〜2倍となるのが一般的だ。昨今、個人ブログ等を通じて中国本土旅客の間で情報が広がり、安価な公営キャンプ場へ宿泊するスタイルが注目を集めているようだ。

マカオ南部・コロアン島のハクサビーチ横に政府民政総署が管轄する「黒沙海灘露営場地」があり、これがマカオ唯一の公営キャンプ場となる。事前予約はマカオ市民及び地元の学校や非営利組織などの団体が対象だが、中国本土を含む海外からの旅客についても、当日空きがあれば先着順で利用することができる。区画数は計108で、このうち36がマカオ市民優先となっている。なんと、1晩1区画の利用料は5パタカ(日本円換算:約75円)と一般的な3つ星クラスのホテル客室単価と比較して約100分の1以下だ。ただし、テントなどキャンプ用品のレンタルはなく、自前で持ち込む必要がある。

マカオの日刊紙「澳門日報」が9月13日付紙面で報じた記事によると、ホテル価格が高騰する週末で、かつ花火大会のあった昨日(9月12日)も、早い時間帯に全区画が埋まったといい、急きょ臨時区画を設定して収容数を増やしたとのこと。同日午後5時時点で、160区画、約250人の利用申し込みがあったという。

政府民政総署では、需要に応じて臨時区画の設定を行い満足度向上を図るとしているほか、キャンプ場内の警備巡回の強化、警察当局との連携などにより、秩序と治安についても同時に確保するとしている。

マカオ唯一の公営キャンプ場「黒沙海灘露営場地」(資料)=マカオ・コロアン島(写真:IACM=マカオ政府民政総署)

マカオ唯一の公営キャンプ場「黒沙海灘露営場地」(資料)=マカオ・コロアン島(写真:IACM=マカオ政府民政総署)

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