マカオカジノIR運営SJMホールディングスが2025年1Q業績発表…堅調に推移

 マカオ政府とカジノ経営コンセッションを結ぶ6陣営の一角で、香港上場のSJMホールディングスは4月29日、今年第1四半期(2025年1〜3月)の監査前業績を発表。

 同グループは「リスボア」ブランドのカジノIR施設などを展開する老舗の事業者として知られる。

 同社発出資料によれば、グループの今年第1四半期の純収益は前年から8.1%増の74.80億香港ドル(日本円換算:約1371億円)、ゲーミング(カジノ)粗収益(GGR)が9.6%増の75.51億香港ドル(約1384億円)だった。

 マカオ全体のカジノ市場に占めるシェアも1.1ポイント拡大の13.5%に。コタイ地区にある旗艦IR(統合型リゾート)グランドリスボアパレスのパフォーマンスが好調だったことを主要因として挙げ、同IRのシェアは0.8ポイント拡大の2.8%に達したという。

 また、親会社株主に帰属する利益は3100万香港ドル(約5.7億円)となり、前年同時期の7400万香港ドル(約13.6億円)の赤字から大幅改善。調整後EBITDAは10.9%増の9.58億香港ドル(約176億円)、調整後EBITDAマージンは0.3ポイント上昇の12.5%に達した。このほか、ホテル・料飲・リテール・リーシングオペレーション部門の収益が16.4%増に。

 同社の会長でSJMリゾーツ社マネジング・ダイレクターを務めるデイジー・ホー氏は今回の業績発表にあたり、「今年第1四半期は個人消費の低迷がみられたものの、SJMの業績は前四半期と比較して堅調に推移した」とし、「2024年にかけて実施したマスマーケットの誘致を目的とした一連の施設強化策が結実しつつあり、目先のマクロ経済見通しでは逆風も予想される中だが、我々は実行あるのみで、マカオのツーリズムエコノミーの長期的なファンダメンタルズに自信を持っている」とコメントした。

マカオ・コタイ地区にあるIR施設「グランドリスボアパレス」のイメージ(写真:SJM Resorts, S.A.)

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