ぼったくりと乗車拒否…マカオの悪質タクシー検挙数半減も依然暗躍続く=3月

近年、マカオでは一部の悪質なタクシードライバーによるぼったくりや乗車拒否が大きな社会問題となっている。消費者利益及び観光都市としてのイメージを著しく毀損する行為として警察と交通当局がパトロールを強化して臨んでいるものの、依然暗躍が続いている状況だ。

マカオ治安警察局は4月8日、今年(2016)年第1四半期の違反タクシー取り締まり状況を発表。総検挙数は1277件で、このうちぼったくりが416件、乗車拒否が472件の計888件に上り、全体の69.5%を占めた。総検挙数と乗車拒否は過去最悪だった昨年ペースをやや下回るものの、ぼったくりについては前年並みで推移している。

月次では春節(旧正月)の大型連休がありピークシーズンとなる2月の検挙件数が517件と最も多く、このうちぼったくりが197件、乗車拒否が194件だったが、3月の検挙件数は最も少ない338件で、このうちぼったくりが94件、乗車拒否が97件だった。

マカオは面積約30平方キロメートルの小さな街だが、人口約64万人、年間訪マカオ外客数は約3000万人であるのに対し、タクシー総数はおよそ1080台にとどまっており、需要に追いついていないとの見方もある。また、現行法では違反タクシーに対する罰則が極めて甘いと指摘されており、罰則強化を盛り込んだ法改正の準備も進められている。

マカオ治安警察局による違反タクシーに対する取り締まりの様子(資料)=2015年2月(写真:GCS)

マカオ治安警察局による違反タクシーに対する取り締まりの様子(資料)=2015年2月(写真:GCS)

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