マカオで観光バス事故、重軽傷30人…運転手不在のバスが急坂下りビルに衝突=世界遺産・聖ポール天主堂跡近く

今日(8月8日)午後3時前(現地時間)、マカオの観光名所として知られる世界遺産・聖ポール天主堂跡近くの急な下り坂に停車中だった観光バスが突然動き出し、およそ100メートル下方にあるビルの壁面に衝突する事故が発生した。

警察及び消防の発表と政府系放送局TDMの報道などを総合すると、この事故による負傷者は男性12人、女性18人の計30人で、うち女性4人が重傷とのこと。バスの乗客のほか、巻き込まれた通行人も含まれるとみられる。バスには中国の複数の省からマカオを訪れていた旅客が乗っていたという。事故当時、バスは乗降中だったといい、運転手は先に下車しており不在だったことも分かっている。現在、警察が事故原因の究明に当たっているが、パーキングブレーキの引き忘れの可能性も指摘されている。

マカオは年間3000万人以上の旅客が訪れるアジア有数の観光都市。

【情報更新】
マカオ政府が同日午後7時から開催した記者会見で明らかにされた最新情報によれば、負傷者の数は男性12人、女性20人の計32人、年齢は7~78歳。重傷者は3人で、いずれも女性。このうち46歳の女性が重度の脳挫傷で意識不明。

また、事故原因については、運転手が警察の聞き取り調査に対して「パーキングブレーキを引いていなかった」と話しているという。警察は、危険運転の疑いがあるとしてマカオ籍の運転手の身柄を拘束したとのこと。

このほか、当局がバスの衝突を受けたビルの緊急補強工事に着手したという。今後、建て替えの必要性などを判断する必要があるといい、すでに避難している住民らの帰宅のメドめどは立っていない。

ビルの壁面に衝突した観光バス=8月8日、マカオ・同安街-本紙撮影

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