マカオの18年第1四半期MICE統計公表…件数減少も参加・入場者数大幅増

マカオ政府統計調査局は5月30日、今年第1四半期(2018年1〜3月)にマカオで開催されたMICE(会議・研修、インセンティブ活動、国際・学術会議、エキジビション)に関する統計データを公表。

今年第1四半期のMICE開催件数は328件、参加・入場人数は27.8万人(延べ、以下同)だった。

コンベンション(会議)の開催件数は前年の同じ時期から30件減の314件、参加者数は31.5%増の7.1万人。参加人数100人以下の会議が35件減少だった一方、200人以上のイベントが参加者数が46.3%増の5.9万人に上った。また、4時間以上の会議が23件減の224件だったものの、参加者数は48.1%増の6.5万人に。会議全体の平均開催期間は0.2日減の1.5日、使用総面積は104.2%増の55.1万平米。

エキジビション(見本市)は3件増の10件で、入場者数は18.2%増の19.3万人。平均開催期間は0.6日増の3.6日、使用総面積は65.3%増の2.3万平米。インセンティブ活動は11件減の4件、参加者数205.3%増の1.4万人、平均活動時間は0.7日減の2.6日、総使用会場面積は7.0倍の12.7万平米。

エキジビション主催者提供資料によれば、10件のエキジビションの売上は732万パタカ(日本円換算:約9842万円)で、ブース出展者からの賃料が78.0%、政府及びその他機関からの補助金が21.9%を占めた。経費は795万パタカ(約1億0689万円)で、宣伝・PR費が34.1%、設営費が32.4%を占めた。エキジビション出展社数は349で、このうち地元マカオの業者が70.2%を占めた。エキジビションを訪れたバイヤーは8208人で、地元マカオからが全体の71.4%。なお、収支は63万パタカ(約847万円)の赤字で、前年同期の約5倍に膨らんだ。さらに、売上から政府及びその他機関からの補助金と支出を引いた収支は223万パタカ(約2998万円)の赤字で、赤字幅は前年同期から2倍に。

今年第1四半期に開催されたエキジビションに出展した260人への調査によると、売上のうち商品販売が96.4%、経費のうちブース賃料が62.3%を占めたという。

近年、マカオでは規模、設備ともに充実したMICEファシリティーを擁する大型カジノIR(統合型リゾート)の新規オープンが相次いでいる。

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局は4月20日、シンガポールからマカオへ向かう航空機内で別の客の荷物から現金を盗ん…
  2.  マカオ司法警察局は4月18日、架空の詐欺被害をでっち上げたとしてマカオを訪れていた中国人(中国本…
  3.  マカオ政府衛生局は4月19日夜、「人食いバクテリア」と呼ばれる細菌のひとつ、ビブリオ・バルニフィ…
  4.  マカオ政府統計調査局は4月19日、今年(2024年)2月の飲食業と小売業に関する景気調査結果を公…
  5.  4月19日付のマカオ特別政府区公報に「不動産需要管理に関する税制措置の撤廃」法が掲載され、翌日(…

ピックアップ記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  2.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  3.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  4.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年4月号
(vol.130)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun