マカオ返還20周年記念大会及び第5代マカオ行政長官就任式開催…習近平国家主席が4つの希望示す

 きょう(12月20日)、マカオがポルトガルから中国に返還されて20周年という節目を迎えた。午前10時から中国の習近平国家主席出席の下、コタイ地区のマカオドームでマカオの祖国復帰20周年大会及びマカオ特別行政区第5代政府就任式典が開催され、中国中央及びマカオ出先機関の要職者、マカオの政・財・文化界の代表者ら約1100人が一堂に会した。

式典は、第5代マカオ行政長官・賀一誠(ホー・ヤッシン)氏の宣誓・就任式からスタート。行政長官はマカオ特別行政区の首長にあたり、任期は5年間。続いて、第5代政府主要高官、検事総長、行政委員の就任式が行われた。

 賀一誠行政長官は就任後初となる演説の中で「マカオの特色ある『一国二制度』の開発を一歩先に進めていく」と抱負を述べた。具体的な施策として「公共行政改革、憲法と基本法に基づく憲政秩序の強化、マカオ特別行政区のガバナンスシステムとガバナンス能力の開発の推進」「多様な観光複合体の構築、MICE、漢方医学・薬学、カルチャー・クリエイティブとハイテク産業の育成と発展の推進」「都市計画と公共住宅の建設、交通の改善、環境保護の強化、都市の再開発とスマートシティ開発の推進」「医療、教育、社会保障、社会福祉といった分野への有効な資源投下」「中国の優れた伝統文化をプロモート、多元的文化交流・協力の推進、文化・教育事業の革新的な発展と全面な繁栄の促進」「公務員の国情研修と国家意識の強化、青少年への愛国主義教育と人材育成の強化、愛国・愛マカオの伝統と『一国二制度』の次世代の継承」を挙げた。

第5代マカオ行政長官就任式。宣誓を行う賀一誠行政長官(左)と習近平国家主席(右)=2019年12月20日、マカオドーム(写真:GCS)

 習主席は、祖国復帰20周年大会で講和を発表。まず、祖国復帰後の20年について「憲法とマカオ基本法に基づく憲政秩序がしっかりと確立され、ガバナンスシステムも着実に改善が進んでいる。経済は飛躍的な発展を遂げ、居民の生活は改善し続けている。社会は安定と調和を維持し、多元的な文化が互いに補完し合っている」と振り返った。続いて、マカオに対して「特別行政区のガバナンス水準の向上」「イノベーションを止めず、持続可能で健康的な経済発展の推進」「人を持って本となし、人々の生活の保護と改善を一層推進」「相互扶助を堅持し、社会の調和と安定の一層促進」という4つの希望を示し、賀行政長官がリーダーシップを発揮してこれに取り組むよう求めた。

マカオ返還20周年記念大会で演説する習近平国家主席=2019年12月20日、マカオドーム(写真:GCS)

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