マカオのホテル及び飲食業界で人材需要が縮小…新型コロナ影響下の20年第1四半期

 マカオでは今年(2020年)1月下旬から新型コロナウイルス感染症(COVID-19)防疫対策の一環として入境制限が講じられたことを受け、インバウンド旅客数が激減。インバウンド依存度の高い国際観光都市マカオの経済は大きなダメージを受けており、影響の長期化が懸念されている。

 マカオ政府統計調査局は5月29日、今年第1四半期(2020年1〜3月期)のホテル、飲食業界等における人材及び報酬調査結果を公表。

 第1四半期末時点におけるホテル業界のフルタイム従業員数は前年同時期から0.8%減の5万9052人、3月の平均報酬(ボーナス等臨時給含まず)は前年9月から2.3%減、前年同月から0.1%減の1万8170マカオパタカ(日本円換算:約24.5万円)だった。

 飲食業界ではフルタイム従業員数が前年同時期から5.0%減の2万4880人、平均報酬は21.6%の大幅減となる8180マカオパタカ(約11.0万円)にとどまった。

 人材需給については、今年第1四半期のホテル業界における空きポジションが前年同時期から1147枠減の986枠、従業員採用率は2.9ポイント下落の1.2%、求人率は1.9ポイント下落の1.6%。飲食業界では空きポジションが917枠減の1306枠、従業員採用率は3.3ポイント下落の2.5%、求人率は2.8ポイント下落の5.0%。いずれも人材需要が縮小したことを表している。

入境制限を含む厳格な新型コロナ防疫対策の影響でインバウンド旅客が激減したマカオ。写真は観光名所、世界遺産・セナド広場=2020年2月26日本紙撮影

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