マカオ 20年4月貨幣・金融統計公表…M2が2ヶ月ぶり上昇に転じる

 マカオ政府金融管理局は6月4日、今年(2020年)4月の貨幣・金融統計を公表した。内容のサマリーは下記の通り。

【マネーサプライ】
 流通貨幣が前月から1.4%上昇、通知預金が5.5%減少となり、M1は4.0%の下落に。準通貨負債は1.0%増。M1及び準貨幣負債を含む広義貨幣供給量M2は0.5%上昇(2ヶ月ぶり上昇)、金額は6824億マカオパタカ(日本円換算:約9兆3297億円)となった。前年同月との比較では、M1が7.1%下落、M2が2.6%上昇。M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが32.6%、香港ドルが44.6%、人民元が7.3%、米ドルが13.5%。

【預金】
 マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金残高は前月から0.4%増の6643億マカオパタカ(約9兆0822億円)で3ヶ月ぶりのプラス、非居民による預金残高は3ヶ月連続増となる5.2%増の2813億マカオパタカ(約3兆8459億円)、公共部門の銀行システムへの預金残高も0.1%増の2565億マカオパタカ(約3兆5068億円)で3ヶ月連続増となり、これらを総合して計算した銀行システムの預金残高は1.4%増の1兆2021億マカオパタカ(約16兆4350億円)。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ19.0%、45.7%、5.9%、26.3%。

【融資】
 地元民間部門への融資は前月から1.6%上昇の5428億マカオパタカ(約7兆4211億円)。対外民間部門への融資は4.5%増の6353億マカオパタカ(約8兆6858億円)。民間部門へ融資額は合計で3.2%上昇の1兆1781億マカオパタカ(約16兆1069億円)となり、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ16.6%、45.3%、8.6%、26.9%。

【預貸率/不良債権比率】
 銀行のマカオ居民に対する預貸率は今年4月末時点で前月末から0.7ポイント上昇の58.9%。非マカオ居民含む総体預貸率は1.7ポイント上昇の98.0%。1ヶ月及び3ヶ月ベース計算による流動資産対負債比率はそれぞれ57.3%、56.1%水準。不良債権比率は0.3%を維持。

マカオ金融管理局ビル(資料)―本紙撮影

マカオ金融管理局ビル(資料)―本紙撮影

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