マカオ、香港帰りの高齢男性が隔離検疫ホテルから逃走…約12時間後に発見、PCR検査結果は陰性

 マカオでは新型コロナウイルス感染症の域外からの流入を阻止するため、厳格な水際措置が講じられている。

 中国本土を除く地域からマカオへ入境する場合、マカオ政府指定場所(ホテル)における14日間または21日間(入境前に滞在した地域によって異なる)の隔離検疫を受ける必要がある。

 マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターは4月10日、同月9日、隔離検疫ホテルとして運用されているコタイ地区のホテル「ポウサダ マリーナ インファンテ」から検疫対象者の77歳男性が逃走し、税関及び警察による捜索の結果、およそ12時間後に発見に至ったと発表。

 男性の発見後に受検したPCR検査結果は陰性だったとのこと。男性は法令に基づく隔離検疫措置を忌避したとして強制隔離通知書が発出され、より厳しい管理下で隔離検疫を受けるとともに、検疫期間満了後に司法機関へ移送されることになった。

 なお、男性は4月6日にマカオから港珠澳大橋のバスを利用して香港を目指したが、香港入境時に際して必要となる隔離検疫を受け入れなかったことから、再びマカオへ戻ることになり、マカオ側で検疫対象(香港からの入境で14日間)となった。

 マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターによれば、男性はホテルの高層階の客室で隔離検疫を受け、同フロアには警備員が24時間体制で常駐していたが、隙を突いて部屋のドアから廊下へ出て、非常用階段を使って下に降り、非常用出口から建物外に出たとのこと。今後、同様の事案が発生しないよう、政府関係部局で連携を強化して臨むとした。

 マカオにおいて隔離検疫期間中にホテル外へ逃走した事案は初めてのこと。自身の客室から出て別の客室やロビーを訪れた事案はこれまでに複数発生している。

マカオ・コタイ地区にあるホテル「ポウサダ マリーナ インファンテ」(資料)-本紙撮影

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