中国本土、新型コロナ新規市中感染確認は吉林省中心に2157人…広東省では35日連続、深セン市のロックダウンは一部解除に=3/18

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降も全国的には安定した状況を維持しているが、散発的な市中感染確認例が度々出現している状況。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が3月19日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月18日の中国本土における新規市中感染確認は2157人(前日から231人減)だったとのこと。内訳は、吉林省1674人(吉林市914人、長春市742人、四平市12人、延辺朝鮮族自治州6人)、福建省199人(泉州市191人、アモイ市3人、ショウ州市3人、ホ田市2人)、遼寧省69人(大連市41人、瀋陽市27人、営口市1人)、広東省47人(深セン市46人、広州市1人)、山東省42人(浜州市12人、青島市10人、臨沂市6人、徳州市6人、威海市4人、シ博市2人、煙台市2人)、天津市28人(武清区11人、西青区8人、浜海新区5人、紅橋区2人、南開区1人、津南区1人)、甘粛省22人(蘭州市19人、蘭州新区3人)、黒竜江省20人(ハルビン市)、浙江省11人(衢州市10人、嘉興市1人)、陝西省11人(宝鶏市7人、漢中市2人、西安市1人、銅川市1人)、上海市8人(浦東新区3人、金山区2人、閔行区1人、宝山区1人、松江区1人)、湖南省6人(懐化市3人、邵陽市2人、長沙市1人)、雲南省5人(徳宏タイ族チンポー族自治州4人、紅河ハニ族イ族自治州1人)、河北省4人(滄州市2人、廊坊市2人)、江蘇省3人(南京市2人、連雲港市1人)、重慶市3人(沙坪ハ区1人、渝北区1人、巴南区1人)、広西チワン族自治区2人(南寧市1人、欽州市1人)、北京市1人(東城区)、河南省1人(焦作市)、貴州省1人(遵義市)。このうち吉林省の8人、山東省の5人、浙江省の4人、天津市の3人、遼寧省、江蘇省、福建省、広東省、広西チワン族自治区、甘粛省の各1人の計26人が無症状から感染確認に転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは154日連続。4桁となるのは7日連続。

 市中の無症状感染例についても35日連続で出現し、吉林省537人(吉林市518人、延辺朝鮮族自治州11人、四平市6人、長春市1人、梅河口市1人)、上海市366人(浦東新区63人、閔行区59人、嘉定区44人、徐匯区40人、宝山区26人、普陀区22人、虹口区19人、青浦区16人、黄浦区15人、金山区15人、静安区13人、松江区12人、楊浦区8人、長寧区7人、奉賢区7人)、河北省265人(廊坊市260人、滄州市5人)、山東省161人(浜州市111人、威海市26人、シ博市12人、青島市6人、イ坊市3人、徳州市2人、煙台市1人)、福建省77人(泉州市75人、福州市1人、ショウ州市1人)、遼寧省60人(大連市32人、瀋陽市16人、営口市11人、遼陽市1人)、広東省48人(深セン市31人、東莞市14人、中山市2人、広州市1人)、黒竜江省43人(ハルビン市)、江西省36人(南昌市35人、宜春市1人)、江蘇省35人(連雲港市19人、南京市8人、蘇州市5人、無錫市2人、塩城市1人)、雲南省24人(徳宏タイ族チンポー族自治州22人、昆明市1人、紅河ハニ族イ族自治州1人)、広西チワン族自治区17人(欽州市10人、防城港市5人、崇左市2人)、安徽省15人(馬鞍山市8人、銅陵市7人)、浙江省14人(嘉興市7人、衢州市6人、麗水市1人)、内モンゴル自治区6人(フフホト市5人、通遼市1人)、河南省4人(焦作市)、貴州省2人(遵義市)、甘粛省2人(蘭州新区)、湖南省1人(永州市)の計1713人。

 香港・マカオと陸で接する広東省では、今年に入って以降、珠江西岸(マカオ寄り)の珠海市と中山市、珠江東岸(香港寄り)の深セン市と東莞市をそれぞれ中心として断続的に市中感染確認例が出現している状況で、3月18日まで35日連続。中でも深セン市の流行はオミクロン変異株(「ステルスオミクロン」とも呼ばれる亜種BA.2を含む)が主とされている。

 同省内の深セン市と東莞市では、3月14日から7日間の予定でロックダウン及び全市民対象のPCR検査(期間中複数回受検)がスタート。ただし、深セン市については、18日までに2回のPCR検査が終了し、一部地域で抑制可能な状況が確認されたとしてロックダウンが解除となっている。

 3月18日24時時点の中国全土で治療中を受けている感染確認者数は1万8586人(うち輸入性が2056人)で、重症者は31人(うち輸入性1人)。無症状の患者1万4318人(輸入性1721人)が医学観察下にあるとのこと。

 中国当局は域内における拡散防止と同時に、域外からの流入と院内感染を防止するための徹底した措置を講じるなどして「動態清零(ゼロコロナ化)」を目指す徹底的な対処を進めてきた。具体的には、局地ロックダウン、全民PCR検査によるスクリーニング、区域を跨ぐ移動の制限、飲食店等の特定業種に対する営業制限等の措置が挙げられる。しかしながら、昨年11月下旬以降、各地で散発的な再流行が断続的に出現。省市区を越えて伝播したものもあれば、一部地域にとどまるものもあり、最初のきっかけとなった感染源もさまざま。

 マカオ特別行政区では3月18日まで159日連続市中感染確認例ゼロとなった一方、香港特別行政区では昨年(2021年)12月末から新型コロナウイルス感染症の流行「第5波」が始まった。2月以降は感染確認数が急増しており、第5波開始以来、3月18日までの累計は100万人超に。近日になってようやくピークを過ぎたとの見方が示されたが、依然として高止まりが続く。目下、香港ではステルスオミクロンの伝播が主となっているとされる。公立病院の隔離病床及び市中の隔離施設が深刻なキャパシティ不足に直面しており、中国中央のサポートを経て仮設施設の建設、医療支援チームの受け入れなどが進むほか、3月にかけて全市民を対象とした強制PCR検査を実施するとアナウンス済み。

 上述の通り、マカオは安定を維持しているものの、近日は広東省珠海市で出現した感染例の濃厚接触者あるいは二次接触者に認定され、隔離検疫の対象とされるケースが相次いでいる。

中国広東省深セン市の繁華街「東門歩行街(老街)」(資料)—本紙撮影

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