中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は510人…広西チワン族自治区と甘粛省が主、広東省は4市で17人=7/17

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、上海や北京など一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が7月18日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月17日の中国本土における新規市中感染確認者数は117人(前日から11人増)だったとのこと。内訳は広西チワン族自治区59人、甘粛省28人、四川省9人、広東省7人、上海市3人、安徽省3人、江西省3人、河南省3人、江蘇省1人、海南省1人。このうち広西チワン族自治区31人、甘粛省の9人、河南省の3人、広東省の3人の計46人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは275日連続で、2日連続100人超となった。

 市中の無症状感染例は393人(前日から81人減)。内訳は甘粛省183人、広西チワン族自治区53人、安徽省52人、河南省39人、上海市14人、四川省14人、江西省12人、広東省10人、吉林省8人、山東省4人、遼寧省2人、江蘇省2人。

 無症状を含む新規感染者数は510人で、2日連続500人超に。

 7月17日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は1310人(うち輸入性が475人)で、重症者は2人(輸入性ゼロ)。無症状の患者3806人(輸入性392人)が医学観察下にあるとのこと。

 香港・マカオと隣接する広東省では、このところ省内の多くの都市で感染者の出現が相次ぐ。17日の感染例は17人に上り、数の多い順に深圳市(9人)、珠海市(6人)、広州市(1人)、仏山市(1人)の4市に分布。このうちマカオの隣に位置する珠海市では7月11日からオミクロン変異株の派生型「BA.5」の流行が続いており、累計感染者数は106人(感染確認76人、無症状30人)に。

 17日の感染例が3桁となったのは広西チワン族自治区と甘粛省。前者は北海市、後者は蘭州市からの報告が主となっており、他にも各地で局地的な再流行が相次ぎ発生している状況。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、直近では3千前後(輸入性含む)となっている。マカオについては約8ヶ月にわたって市中感染確認数ゼロを維持してきたが、6月18日深夜から陽性者の出現が相次ぎ、18日午前0時までの累計は1755人に。マカオでは19日以降、全市民を対象としたPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングが高頻度で実施されており、7月23日まで継続することがアナウンス済み。11日から22日まではセミロックダウンともいえる”社会相対静止”状態に入っている。目下のマカオ市中の流行株は感染力が強いとされるオミクロン変異株派生型のBA.5.1とされている。

中国広東省深圳市の繁華街「東門歩行街(老街)」(資料)—本紙撮影

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