中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は320人…4日連続減=7/29

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、上海や北京など一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が7月30日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月29日の中国本土における新規市中感染確認者数は49人(前日から11人減)だったとのこと。内訳は甘粛省19人、広西チワン族自治区15人、四川省10人、山東省2人、上海市1人、河南省1人、広東省1人。このうち甘粛省の13人、広西チワン族自治区の4人、四川省の3人、広東省の1人の計21人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは287日連続で、5日連続100人以下となった。

 市中の無症状感染例は271人(前日から119人減)。内訳は広西チワン族自治区87人、甘粛省86人、山東省56人、河南省21人、四川省12人、上海市4人、天津市2人、広東省2人、雲南省1人。

 無症状を含む新規感染者数は320人。4日連続減少。

 7月29日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は1755人(うち輸入性が541人)で、重症者は11人(輸入性ゼロ)。無症状の患者7136人(輸入性581人)が医学観察下にあるとのこと。

 香港・マカオと隣接する広東省では、このところ複数都市で感染者の出現が相次ぐ。29日の感染例はすべて深圳市から報告されたもの。

 このところ連日多くの感染例が出現しているのが広西チワン族自治区と甘粛省。近日は減少傾向にあるが、依然として単日の感染者数は3桁に上っている。前者は約9割が北海市に集中。北海市当局は29日、新規感染例は減少傾向を維持し、一般市中におけるゼロコロナ状態の実現に向けて進んでいるとの見方を示した。後者は蘭州市に集中しており、リバウンドの防止を図り、ゼロコロナを目指すラストスパートの取り組みが行われているとのこと。他にも各地で再流行が散発しており、ウイルス型もさまざま。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、直近では4千前後(輸入性含む)となっている。マカオについては約8ヶ月にわたって市中感染確認数ゼロを維持してきたが、6月18日からオミクロン変異株派生型のBA.5.1の流行が発生し、これまでの累計は1800人超に達した。ただし、全市民を対象とした高頻度のPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングと準ロックダウンともいえる”社会相対静止”(7月11日〜22日)といった極めて厳格な防疫措置を講じて対応した結果、市中における陽性者は減少傾向を維持。市中陽性者は29日まで7日連続ゼロとなっている。

中国広東省深圳市の繁華街「東門歩行街(老街)」(資料)—本紙撮影

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