中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は29省市区から1760人…広東省は54人=10/11

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が10月12日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月11日の中国本土における新規市中感染確認者数は374人(前日から53人減)だったとのこと。12日連続100人超に。内訳は山西省78人、新疆ウイグル自治区62人、内モンゴル自治区48人、広東省43人、遼寧省25人、重慶市17人、湖南省14人、四川省14人、河南省13人、北京市10人、陝西省7人、黒竜江省6人、寧夏回族自治区6人、山東省5人、チベット自治区5人、上海市4人、雲南省4人、浙江省3人、福建省3人、江蘇省2人、海南省2人、貴州省2人、河北省1人。このうち内モンゴル自治区の13人、湖南省の8人、遼寧省の5人、新疆ウイグル自治区の5人、山東省の4人、広東省の3人、福建省の2人、重慶市の2人、寧夏回族自治区の2人、山西省の1人、浙江省の1人、貴州省の1人の計51人が無症状から感染確認へ転じた事案。

 市中の無症状感染例は1386人(前日から276人減)。内訳は内モンゴル自治区463人、新疆ウイグル自治区379人、山西省57人、雲南省48人、河南省45人、寧夏回族自治区41人、甘粛省40人、上海市34人、四川省33人、陝西省28人、重慶市27人、安徽省26人、江蘇省23人、遼寧省22人、チベット自治区19人、山東省17人、河北省15人、湖南省15人、黒竜江省13人、広東省11人、吉林省10人、湖北省9人、天津市4人、浙江省4人、北京市1人、広西チワン族自治区1人、貴州省1人。

 無症状を含む新規感染者数は1760人で、3日ぶり減。ただし、7日連続1千人超に。

 10月11日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は4260人(うち輸入性が623人)で、重症者は10人(輸入性ゼロ)。無症状の患者1万3682人(輸入性877人)が医学観察下にあるとのこと。

 10月11日に新規感染者の報告があった省市区の数は前日から1つ多い29。このうち3桁となったのは内モンゴル自治区(511人)、新疆ウイグル自治区(441人)、山西省(135人)で、これら3省区の合計が全体の61.8%を占めた。

 内モンゴル自治区は6日ぶりに600人以下となったが、同自治区の今回の流行はオミクロン変異株の亜系統にあたるBF.7によるものとされ、他省へ流出したとみられるケースも報告されている模様。新たに3桁となった山西省については、運城市に集中。同市の塩湖区では臨時静黙管理措置(準ロックダウン)が14日まで延長されるという。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月5日以降は連日複数の感染例が出現している状況。11日の新規感染者数は前日から9人減の54人で、広州市、深圳市、仏山市、珠海市など8市に分布。マカオに隣接する珠海市では近日相次いで流入例とみられる陽性者が出現する状況で、市内の一部で大規模PCR検査によるスクリーニングが実施され、マカオでも流入に対する警戒が高まっている。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、一旦1万人(輸入性含む)水準まで増加した後、直近では3〜4千人台で推移。9月26日からは入境時の義務的隔離検疫も不要となり、事実上ウィズコロナに転換したといえる。入境時隔離検疫撤廃後、市中感染者数に大きな変化は生じていないが、輸入性に限ると目立った増に。マカオについては1ヶ月以上にわたって市中感染確認数ゼロの落ち着いた状態を維持。こちらは中国本土に倣ってゼロコロナ政策を堅持する方針を示している。

中国広東省深圳市の繁華街「東門歩行街(老街)」(資料)—本紙撮影

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