マカオ 2022年10月貨幣・金融統計公表…ローカルの預金残高が2ヶ月ぶり増、不良債権比率1%超

 マカオ政府金融管理局は12月5日、今年(2022年)10月の貨幣・金融統計を公表。内容のサマリーは下記の通り。

【マネーサプライ】
 流通貨幣が前月から0.6%、通知預金が1.7%のそれぞれ減で、M1は1.3%下落。また、準通貨負債は0.4%増。M1及び準貨幣負債を含む広義貨幣供給量M2は0.2%上昇となる6810億マカオパタカ(日本円換算:約11兆5152億円)に。前年同月との比較では、M1が8.4%、M2が1.7%のそれぞれ下落。M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが36.4%、香港ドルが44.2%、人民元が7.6%、米ドルが10.0%。

【預金】
 マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金残高は前月から0.2%増の6608億マカオパタカ(約11兆1736億円)で2ヶ月ぶり増、非居民による預金残高についても3.6%増の3271億マカオパタカ(約5兆5310億円)で2ヶ月ぶり増、公共部門の銀行システムへの預金残高は1.0%増の2542億マカオパタカ(約4兆2983億円)で2ヶ月ぶり増となり、これらを総合して計算した銀行システムの預金残高は1.2%増の1兆2421億マカオパタカ(約21兆0029億円)で2ヶ月ぶり増に。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ20.1%、45.6%、8.7%、23.6%。

【融資】
 地元民間部門への融資は前月から0.2%減の5659億マカオパタカ(約9兆5689億円)。対外民間部門への融資は2.0%減の7269億マカオパタカ(約12兆2913億円)。民間部門へ融資額は合計で1.2%減の1兆2927億マカオパタカ(約21兆8585億円)となり、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ16.9%、39.4%、15.2%、26.2%。

【預貸率/不良債権比率】
 銀行のマカオ居民に対する預貸率は今年10月末時点で前月末から0.4ポイント下落の61.8%。非マカオ居民含む総体預貸率は2.5ポイント下落の104.1%。1ヶ月及び3ヶ月ベース計算による流動資産対負債比率はそれぞれ64.5%、58.2%水準。不良債権比率は前月末から横ばいの1.11%。

マカオ金融管理局ビル(資料)=2020年7月本紙撮影

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