マカオグランプリ70回記念大会、2週末連続6日間で11レース開催

 1954年にスタートした歴史あるモータースポーツの祭典、マカオグランプリ(マカオGP)。市街地の一般道路を転用した全長6.2kmの「ギアサーキット」を舞台に毎年11月中旬に開催されている。

 今年(2023年)は70回目の節目を迎えることから、事前に記念大会として2週末連続開催することがアナウンスされ、ロゴも発表済み。さらに、看板レースの復活についても言及があり、期待が高まっている状況。

 7月19日午後、マカオ政府体育局及び大会組織委員会が開催概要記者会見を開き、レースやスケジュールなどについての最新情報を発表した。

 今大会のスケジュールは第1週の2日間(11月11〜12日)に5レース、第2週が4日間(11月16〜19日)に6レースの計6日間11レースを予定しているとのこと。

 「マカオ4大看板レース」とされる「F3グランプリ」、「TCRワールドツアー(WTCR後継)」、「GTワールドカップ」、「マカオモーターサイクルグランプリ」はいずれも2週目の開催となる。マカオモーターサイクルグランプリは前回(69回)大会で復活したが、4大看板レースが出揃うのは4年ぶり。

 マカオ政府体育局の潘永権局長によれば、参加選手の数は11レース合計で少なくとも150人(前回大会は約170人)の見込みで、世界トップクラスのドライバーも参加もあると思うが、現時点で具体名は未確認とした。

第70回マカオグランプリ開催概要発表会の様子=2023年7月19日、マカオ科学館(写真:GCS)

 開催費用(予算)は開催規模の拡大により前回大会の約1.8億パタカ(日本円換算:約32億円)から約2.6億パタカ(約47億円)に増加する見込みという。また、4大会連続で冠スポンサーはなく、3年連続でマカオ政府とカジノ経営権契約を締結する6社が主要スポンサーを務めるかたちとし、スポンサー費は一律2000万パタカ(約3.6億円)とのこと。潘局長は会見の中で、6社の持つリソースと優位性を活用したイベントの盛り上げ、宣伝など通じた国際旅客誘致へのサポートに期待を示した。カジノ6社以外のスポンサーについては、中国のスポーツブランド「リーニン(李寧/LI-NING)」が初めてスポンサーとなり、大部分の大会運営スタッフのウェアを供給するという。

 このほか、外港フェリーターミナル前にあるマカオグランプリビル及びピットエリアのスペースが不足気味であることから、グランプリビル正面にあるガレージの屋上部分に仮設で1フロアを増設することでワーキングスペースを確保する計画があり、現時点ではメディアセンターを移設する考えを明らかにした。ただし、あくまで試験的な実施とし、状況や反応をみて次回大会以降の増設の有無を判断するとのこと。

第70回マカオグランプリの告知ビジュアル(図版:マカオ政府体育局/マカオグランプリ組織委員会)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ政府衛生局は10月23日夜、マカオ域内で今年初めてとなる当地デング熱感染例を確認したと発表…
  2.  マカオ政府衛生局(SSM)は10月23日夜、マカオで今年(2024年)8例目となる在郷軍人病(退…
  3.  マカオ司法警察局は10月22日、マカオに所在する複数の質店を訪れ、人工ダイヤモンドを天然と偽って…
  4.  マカオの多くのカジノ施設が航空会社のマイレージ制度と似た会員プログラムを提供しており、入会するこ…
  5.  このほどマカオ国際空港運営会社にあたる澳門國際機場專營股份有限公司(CAM)が公表した資料によれ…

ピックアップ記事

  1.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  2.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…

注目記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年11月号
(vol.137)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun