マカオ、模擬紙幣使った両替詐欺が発端の監禁・恐喝事件発生…中国人の男4人逮捕

 マカオ司法警察局は1月6日、コタイ地区にある統合型リゾート(IR)併設ホテルの客室で監禁及び恐喝事件が発生し、中国人(中国本土居民)の男4人を逮捕したと発表。

 同局によれば、被害者が監禁下で中国本土にいる家族に助けを求め、家族から被害者のマカオ在住の友人を通じて同局に通報したことが事件発覚のきっかけで、通報で提供された情報から被害者がいるホテル客室を探し当て被害者を発見するとともに、部屋の中にいた監視役の男2人を逮捕したとのこと。

 被害者は換金されるに至った状況として、中国本土で雇われ、「練功券」と呼ばれる模擬紙幣をマカオに持ち込んで取引(両替詐欺にあたる行為)に成功すれば報酬を得ることになっており、指示に従って指定されたホテル客室を訪れたところ、部屋の中にいた中国人の男6人から強制的に押し込められ、被害者の所属するグループから模擬紙幣を使った両替詐欺の被害に遭ったとして即時返金を要求された上、集団で殴打されるなどしたと説明。その後、資金を用意する手段として家族に電話してカンパを募る際、密かに監禁場所とマカオ在住の友人に警察へ通報するよう伝えていたという。

 当初部屋の中にいた被疑者6人のうち4人は途中で退室した模様で、同局がその外見の特徴などから2人がコタイ地区にあるホテルに宿泊していることを突き止め、5日朝に逮捕。逮捕された4人は警察の調べに対し、以前詐欺を仕向けてきたグループから被害分を取り戻そうと再度両替を持ちかけて誘い出したと供述したが、監禁と殴打行為については否認したとのこと。ただし、同局では他人の行動の自由剥奪罪及び恐喝罪に触れることは明らかとし、4人全員を検察院送致済みとし、残る2人の被疑者の行方を追跡中とした。

 なお、同局では被害者についても模擬紙幣を使って両替詐欺を行ったとし、別件で捜査を進めているとのこと。

警察が公開した監禁・恐喝事件の証拠品(写真:マカオ司法警察局)

 マカオのカジノでプレイする際には主に香港ドルが用いられることから、中国本土から人民元を持ち込む旅客にとって香港ドルとの両替が必要となるケースがある。

 練功券は通貨としての価値がなく、一般に流通しているものではない。これまでもマカオではこれを用いた詐欺事件がしばしば発生していたが、昨年(2023年)10月下旬以降からは頻発している状況で、同局が累次の注意喚起を行っている。

 昨今マカオのカジノ施設内外においては「換銭党」と呼ばれる違法両替従事者が暗躍し、これにまつわる各種犯罪も頻発しており、警察当局が換銭党を社会及びカジノにおける治安悪化の元凶と位置付け、度々大規模掃討作戦を展開するなど、取り締まりを強化して臨んでいるほか、インバウンド旅客に対して詐欺被害を避けるため正規ルートでの両替を行うよう呼びかけている。

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