偽チップ集団メンバー2人逮捕—被害総額19万香港ドル超

マカオのカジノ産業が右肩上がりの発展を遂げ、つい先日にも第1四半期のカジノ売上が1000億パタカを超えたと発表された。そんな中、マカオで違法に荒稼ぎしようとする者もいる。中国本土と香港のメンバーからなる偽ゲーミングチップ集団11名が先週末の清明節連休中にマカオを訪れ、200枚の精巧な偽チップをマカオで使用していたという。

4月8日付地元有力紙「澳門日報」が伝えた。同集団のメンバーのうち2名がコタイ地区のカジノで19万ドルの現金化に成功し、その2〜3時間後に再度2万ドルの偽チップを交換を試みた際にカジノスタッフが偽造を見破った。カジノから通報を受けたマカオ政府司法警察局が2名を逮捕し、36個の同一カジノの額面1万香港ドルゲーミングチップ36枚を応酬した。同局では逃亡しているその他メンバー及び背後にいる黒幕の行方を追うとともに、その他のカジノで偽チップが使用されていないかどうかの確認を急いでいる。

司法警察局の調べによると、逮捕された2名は香港で偽チップ集団から声をかけられてメンバーとなり、成功報酬は1人当たり3,000香港ドルだったという。逮捕時、2名は34枚の同一カジノの額面1万香港ドルの偽ゲーミングチップを所有していた。同局によると、カジノの被害総額は少なくとも19万香港ドルに上るという。

近年の偽チップ事案では、2012年1月に3ヶ月で2度の偽チップ行使をした疑いで7名にマレーシア人を逮捕、47枚の額面1万香港ドルの精巧な偽ゲーミングチップを押収。2013年には額面1万ドルの偽チップ146枚を行使した疑いで韓国人1名を逮捕、さらに同年11月にはVIPカジノで複数回に渡り偽チップを行使し、カジノに280万香港ドル以上の損失を与えたとして中国本土出身者4名を逮捕し、1,800枚超の額面1,000香港ドル偽チップを押収している。

事件の舞台となったコタイ地区のカジノ(資料)—本紙撮影

事件の舞台となったコタイ地区のカジノ(資料)—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ・コタイ地区の統合型リゾート(IR)ウィンパレス(永利皇宮/Wynn Palace)の運営…
  2.  マカオ政府文化局(ICM)はマカオ半島の塔石広場に面して建つ旧エストリスホテル(愛都酒店)の跡地…
  3.  マカオ・新口岸地区の南湾湖畔に位置するレイクサイドプロムナードなどが会場となる第6回マカオランタ…
  4.  マカオ・コタイ地区にある統合型リゾート(IR)「ロンドナー・マカオ(澳門倫敦人/The Lond…
  5.  マカオでは、9月29日の中秋節を間近に控え、市内あちこちがランタンのデコレーションで彩られるなど…

ピックアップ記事

  1.  香港とマカオの間をおよそ1時間で結ぶ高速船「ターボジェット」及び「コタイウォータージェット」を運…
  2.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  3.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  4.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ」内に9月8日、新ホテル「W…
  5.  マカオの統合型リゾート(IR)運営大手のギャラクシー・エンターテインメント・グループ(GEG)は…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2023年10月号
(vol.124)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun