マカオ、たばこの値上げと免税持ち込み範囲縮小へ=7月14日実施

マカオの立法機関にあたるマカオ立法会で7月9日、たばこ消費税の増税を盛り込んだ消費税法改正案の審議がおコア割れ、が賛成多数で通過した。これに伴い、次週火曜日(7月14日)からたばこの小売価格が値上げとなるほか、海外からのたばこ製品の免税持ち込み範囲の縮小も同時に実施される。

法案の内容によると、紙巻きたばこの消費税は現行の1本あたり0.5パタカ(日本円換算:約7.6円)から1.5パタカ(約23円)となり、1箱(20本入り)で20パタカ(約305円)の大幅値上げとなる。現在、マカオにおける「マールボロ」及び「メビウス」といった主要たばこ銘柄の小売価格は1箱30パタカ(約458円)だが、これらが50パタカ(約764円)となる。

その他たばこ製品も増税対象で、改正後の消費税額は刻みたばこが1キログラムあたり600パタカ(約9163円)、葉巻が同4326パタカ(約6万6063円)となる。

マカオ政府経済財政庁のライオネル・リョン(梁維特)長官は、今回のたばこ消費税の増税により、たばこ税の占める割合が小売価格の7割以上となり、世界保健機関(WTO)の推奨基準に合致するとしている。また、今回の増税により、喫煙人口の減少及び青少年による試し買いの抑止といった効果が期待できるとの考えを示した。

海外からのたばこ製品の免税持ち込み範囲については、紙巻きたばこを現状の100本(5箱)から19本、葉巻を10本から1本、刻みたばこは100グラムから25グラムとする大幅な制限強化となる。すでに香港で2010年8月1日から実施されている基準とほぼ同水準。

改正案の通過後、マカオのたばこ取り扱い店では増税前の駆け込み需要が一気に高まり、品薄の状態となっている。

中国語、ポルトガル語、英語が併記されたマカオの禁煙サイン(資料)(写真:SSM=マカオ政府衛生局)

中国語、ポルトガル語、英語が併記されたマカオの禁煙サイン(資料)(写真:SSM=マカオ政府衛生局)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ政府交通事務局は5月17日、同月16日未明にタクシー助手席でのシートベルト着用をめぐるトラ…
  2.  マカオの統合型リゾート(IR)運営企業SJMリゾーツ社がマカオ特別行政区の成立25周年を記念して…
  3.  マカオ司法警察局は5月17日、同月16日にコタイ地区のカジノ施設にあるVIPルームを対象に実施し…
  4.  マカオ半島新口岸地区にあるカジノIR(統合型リゾート)サンズマカオ(澳門金沙)がきょう(5月18…
  5.  マカオ司法警察局は5月16日、マカオで商業ビルのレンタル会議室を宝飾品店に偽装し、マカオ人の男性…

ピックアップ記事

  1.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  2.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun