マカオ衛生局が大掛かりな蚊の駆除などを実施…今年初の域内デング熱感染例確認受け

マカオ政府衛生局(SSM)は6月20日、前日にマカオで今年初の域内デング熱感染例が確認されたことを受け、民政総署と合同で患者の行動範囲を中心に職員50人を動員して科学薬品による蚊の駆除、発生源となる水たまりの除去のほか、周辺住民や勤務先の同僚らに対する聞き取り調査や注意と予防を呼びかけるビラ配布などを実施した。

患者はマカオ半島北部の黒沙環エリアのマンションに居住、コタイ地区の大型IR(統合型リゾート)シティ・オブ・ドリームズ内のホテルに勤務し、マカオ半島の外港フェリーターミナル近くにあるレザボア(貯水池)周辺を散策するのを趣味にしていたとのこと。

SSMによれば、5月の蚊の繁殖指数(誘蚊産卵器指数)はマカオ全域で52.4%で、2002年以降の平均値49.8%よりやや高い水準にあったとのこと。夏季に入り、高温多雨の状態となっているため、今後も域内デング熱感染例が再度出現する可能性も排除できないとし、市民に対して予防対策に心がけるよう呼びかけている。

SSMでは、蚊の発生しやすい場所で、普段は月に1〜2度の蚊の駆除を実施しているが、今後は状況に応じて週に1度まで頻度を上げるなどの措置を講じる考えも示している。

なお、マカオでは昨年(2017年)に7例の域内デング熱感染例が確認されている。

マカオ半島の貯水池周辺で実施された化学薬品による蚊の駆除の様子=2018年6月20日(写真:SSM)

マカオ半島の貯水池周辺で実施された化学薬品による蚊の駆除の様子=2018年6月20日(写真:SSM)


域内デング熱感染患者の住居周辺住民に対して実施された血液検査の様子=2018年6月20日(写真:SSM)

域内デング熱感染患者の住居周辺住民に対して実施された血液検査の様子=2018年6月20日(写真:SSM)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオを中心にアジア、欧州で統合型リゾート(IR)施設の開発・所有・運営を行うメルコリゾーツ&エ…
  2.  マカオ政府博彩監察協調局(DICJ)は5月1日、今年(2024年)4月の月次カジノ売上(粗収益、…
  3.  マカオでは例年通り5月1日に海開きを迎えた。10月31日までがマカオの遊泳シーズンとなる。 …
  4.  マカオにとって最大の旅客ソースとなる中国本土で5月1日から5日までが5連休(「五・一」労働節ゴー…
  5.  香港衛生署衛生防護センターは4月30日の会見において、季節性インフルエンザと新型コロナウイルスの…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  2.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  5.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun