マカオが風疹の根絶達成…WHOから認証得る

昨今、日本において風疹が流行しているが、マカオでは風疹の根絶が達成された。

マカオ政府衛生局(SSM)は10月31日、同日付で世界保健機関(WHO)から風疹根絶達成認証を取得したと発表。西太平洋地区の37の国と地域のうち、風疹の根絶を達成したのはニュージーランド、韓国、マカオ、オーストラリア、ブルネイの5つにすぎず、マカオの公共衛生史上、たいへん大きな意味を持つとした。

WHOでは、2012年から世界規模で麻疹と風疹の根絶を目指す計画をスタートし、2020年までに目標を達成するよう各国・地域に提言していた。これを受け、SSMでは、WHO基準に従って風疹監視システムと予防接種プログラムの改善に取り組んできたとのこと。

SSMによれば、1987年から10〜13歳女子に対する風疹ワクチンの予防接種を開始したものの、接種率が低かったことから、1990年に感染者500人以上の流行状態に陥ったという。同年、麻疹、おたふく風邪、風疹のMMR(新三種混合ワクチン)を導入し、接種対象を生後15ヶ月の幼児に拡大。2003年以降は体系的かつ定期的なものとなり、生後12ヶ月と18ヶ月の2回のMMRワクチン接種をスタート。幼児の対象範囲拡大に伴い、防疫効果が高まったとした。

マカオではSSMの防疫接種計画の強化と改善、高い接種率の下、風疹の発病率は顕著な下降を維持し、近年に至っては域内性、輸入性とも感染ゼロが続いている。

なお、マカオは2014年に麻疹の根絶も達成済み。

マカオ政府衛生局(写真:GCS)

マカオ政府衛生局(写真:GCS)

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