マカオ、違法なカジノ高利貸し従事の中国人4人逮捕…債務者を8時間にわたり監禁
- 2025/7/15 17:39
- 社会・政治
マカオ司法警察局は7月14日、マカオで男性ギャンブラーへ賭博用途のカネを高利で貸し付けた上、返済不能に陥った後にこの男性を監禁して返済を迫ったとして中国人(中国本土居民)の男4人(20〜40代)を逮捕したと発表。
同局によれば、同月13日午後、被害者からカジノホストを通じて被害通報が寄せられたとのこと。被害者は同月11日未明、以前から面識のあった違法な高利貸しに従事する男とその仲間の男1人とマカオのホテル客室内で会い、カジノのバカラゲームで勝った場合にベット額の2割を利息として支払うことを条件に賭博用途の現金100万香港ドル(日本円換算:約1883万円)を借り、高利貸し2人による監視下で利息を取られながらプレイしたが、同日正午すぎまでに全額負け、この時点までの支払利息の合計は80万香港ドル(約1506万円)に上っていたとのこと。
被害者は返済不能に陥った後、返済について話し合うためとして高利貸しの男1人にホテルの部屋に連行され、身分証を没収された上、相手が仲間3人を呼んで被害者が部屋から出ないよう監視を命じたため、身の安全が心配になり、知人に返済協力を求める連絡をする中、隙をみてカジノホストに警察への通報を求める連絡を入れることに成功したという。
その後、通報を受けた同局が配備を整え、被疑者の救出に向かい、現場で被害者を救出するとともに、高利貸しグループの男4人を逮捕。高利貸しグループの男の所持品の中から証拠品の携帯電話及び複数枚の空白の借用書を押収した。被害者の監禁時間は約8時間に及んだ。同局では高利貸しグループの男4人を高利貸し、監禁(他人の行動の自由剥奪)、不当身分証保管の罪で検察院送致するとともに、少なくとも仲間の男1人が逃走中とみて行方を追っているした。
マカオにおいては、アフターコロナでインバウンド旅客数が急回復する中、高利貸しに絡む監禁事件がしばしば発生している。昨年(2024年)10月29日、賭博目的の違法な両替や貸付に対する刑罰を強化した新法「打擊不法賭博犯罪法(違法賭博犯罪対策法)」が施行された。
