マカオ、カジノ施設のトイレで強盗傷害事件…多額のゲーミングチップ所持していたギャンブラー狙われる

マカオ半島新口岸地区にあるカジノ施設のトイレで1月18日未明に強盗傷害事件が発生した。

マカオ司法警察局の発表によれば、被害者の中国本土出身の男性がカジノ施設内のトイレに入った際、いきなり見知らぬ男に後方から鈍器で頭部を攻撃され、所持していた15万香港ドル(日本円換算:約210万円)相当のゲーミング(カジノ)チップと数万香港どるの現金を奪われたという。

その後、被害者は怯まずにトイレから出ようとする男を追いかけて取り押さえ、カジノ施設の警備員に救助を求め、通報を受け駆けつけた司法警察局所属の警察官によって、被疑者の身柄が拘束された。被害者はトイレに行く前から何者かが後方につきまとう気配がしたと話しているという。

被疑者は中国本土出身の運転手の男(55)で、犯行に使った凶器はハンマーだったとのこと。警察の調べに対して、供述を拒否しているという。警察では、男を強盗、傷害、禁止武器使用の罪で送検する方針。なお、被害者の男性は頭部に腫れが確認されたが、幸い大事に至らず奪われたゲーミングチップ、現金ともに手元に戻ったという。

マカオのカジノ施設でテーブルゲームに参加する際、現金ではなくチップを使用する。チップは少し分厚いコインのような形をしており、額面によって色やデザインが異なるが、いずれも小さく軽い。1枚10万香港ドル(約140万円)以上の高額チップも存在する。

チップはカジノフロアにあるキャッシャーと呼ばれるカウンターで額面の現金と交換することができる。つまり、現金そのもの。マカオのカジノでは、しばしばチップを狙った犯罪が発生している。

マカオ司法警察局(資料)—本紙撮影

マカオ司法警察局(資料)—本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  バレーボールの国際大会「女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)2024」が(2024年)5…
  2.  マカオにとって最大の旅客ソースとなる中国本土で5月1日から5日までが5連休(「五・一」労働節ゴー…
  3.  マカオは人口約68万人、面積約32平方キロという小さな街だが、世界遺産やカジノを核とした大型IR…
  4.  澳門海關(マカオ税関)は4月28日、各イミグレーション施設で検査体制の強化を図り、違法な運搬活動…
  5.  マカオ政府統計・センサス局が4月26日に公表した資料によれば、今年(2024年)3月の総合消費者…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  2.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  3.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun