マカオの統合型リゾートMGMで10年以上続くオクトーバーフェスト、コロナ禍もコンセプト変更し開催継続

 マカオの統合型リゾート(IR)運営会社の一角、MGMは10年以上にわたってドイツ・ミュンヘンの伝統的なビール祭を再現した「オクトーバーフェスト」をマカオで開催し、秋のイベントとしてすっかり定着した。

 今年はコロナ禍で厳格な防疫対策が講じられており、水際措置強化に伴いインバウンド旅客数も大きく減少している。MGMのオクトーバーフェストといえば、野外の特設会場でドイツビールやドイツ料理はもちろんのこと、毎年、本場のドイツ・ミュンヘンからバンドを招聘し、賑やかなライブ・パフォーマンスを楽しめるのも魅力となっている。目下、外国人の入境が禁止となっているため、例年同様の雰囲気で開催することは困難な状況だ。

 MGMチャイナは10月15日、オクトーバーフェストの代替イベントとして、「チアーズ、マカオ!」を同社が運営するコタイ地区のIR施設「MGMコタイ」の館内中央にある巨大アトリウム「スペクタクル」で開催すると発表。期間は10月23日から11月1日の毎日午後6時から11時まで。会場の四方には大小合わせて25ものLEDスクリーンが設置されており、音楽と映像を駆使してお祭りムードを醸成するとした。午後6時から午後8時までのハッピーアワーには190パタカ〜(日本円換算:約2500円、別途サービス料10%加算)でドイツのパウラナーまたはオランダのハイネケンビールの飲み放題が楽しめるほか、各種ドイツの名物料理も取り揃えるとのこと。

 特別な年となった2020年。これまで中止となった大型イベントも少なくない。一方、マカオでは新型コロナの封じ込めに早い段階で成功し、落ち着いた状況が続く中、今回のMGMのように、恒例イベントを試行錯誤の上で継続開催することで、マカオのムードを盛り立てようとする動きも見受けられる。

特別な年となった2020年に開催される「MGMオストーバーフェストマカオ」の代替イベント「チアーズ、マカオ!」の会場イメージ(写真:MGM)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  澳門海關(マカオ税関)は5月3日、前夜マカオ半島北部・台山エリアにある工業ビル、新城巿工業大廈内…
  2.  世界保健機関(WHO)は毎年5月5日を「世界手指衛生の日」と、グローバルな啓発活動を展開。マカオ…
  3.  アジア有数の観光デスティネーションのマカオでは、年間最大の書き入れ時のひとつとなる五・一(労働節…
  4.  マカオ政府地球物理気象局(SMG)は5月3日、今年(2024年)4月の天気レビューを発表。 …
  5.  国際展示会大手のリード・エグジビションズ(RX)は5月3日にマカオで会見を開き、今年(2024年…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  2.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun