香港、新型コロナ市中感染確認29日連続ゼロ…前日初歩感染確認の米国領事館員は再陽性事案と判明=7/6

 人口約750万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、政府が5月29日に終息との見方を示した。

 6月以降は、上旬に1家族の女性3人の市中感染例、24日と27日にかけて空港での業務に従事する男性1人とその密接接触者の1人、7月2日には検疫用ホテルの清掃作業員の女性1人の輸入関連性感染確認例(いずれも当初市中感染例とされたが輸入例との関連性確認後に変更)があった。

 香港政府の発表によれば、7月6日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は1人で、輸入性(海外からの入境者)の事案だったとのこと。市中感染確認は29日連続ゼロとなった。

 輸入性の患者はロシアから入境した男性(56)とのこと。

 また、前日初歩感染確認された在香港米国総領事館員の女性(25)について、疫学資料、臨床データ、ラボでの検査結果から再陽性事案であることが判明したと発表。女性は今年1月に米国で感染歴があり、7月4日に香港で受検したPCR検査結果は陽性だったが、無症状であり、入院後のPCR検査では陰性となり、抗体検査で陽性反応があったという。検査結果によれば、N501Y、L452R変異株ウイルスのいずれでもなかったとのこと。

 香港における過去14日間(6月22日〜7月5日)累計の新規感染確認は54人で、内訳は輸入性が51人、輸入関連性が3人。ここまでの累計感染確認数は1万1945人(擬似事案1人含む)。

 香港の7月5日午後8時時点のワクチン接種率は35.4%(1回目の接種完了)、23.8%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は402万6041回、1日あたり接種回数は6万4303回(7日移動平均値5万9010回)。

 6月21日に香港における市中感染確認ゼロ14日間を達成したことを受け、すでに450日以上にわたって市中感染ゼロが続くマカオとの往来制限緩和に関する協議が両政府間で正式にスタートした。現時点で具体的なスケジュール及び詳細条件は未発表ではあるものの、香港の感染経路不明の市中感染ゼロが14日にわたって維持できれば条件付きで隔離検疫なしでの両地の往来が実現するとされている。

 香港特別行政区の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は7月6日、行政会出席前の記者会見において広東省及びマカオと往来制限緩和について触れ、社会及び商業界のニーズは明確であり、すでに(中国)中央政府にも伝達していることを明らかにした。ただし、現時点で具体的な実現スゲジュールは未定とのこと。

記者会会見に臨む香港特別行政区の林鄭月娥行政長官=2021年7月6日(写真:news.gov.hk)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  近年、マカオでは新興埋立地のコタイ地区及びマカオ半島の新口岸地区を中心に大型カジノIR(統合型リ…
  2.  マカオ政府統計・センサス局は4月29日、今年(2024年)3月の商品貿易統計を公表。  今…
  3.  バレーボールの国際大会「女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)2024」が(2024年)5…
  4.  マカオにとって最大の旅客ソースとなる中国本土で5月1日から5日までが5連休(「五・一」労働節ゴー…
  5.  マカオは人口約68万人、面積約32平方キロという小さな街だが、世界遺産やカジノを核とした大型IR…

ピックアップ記事

  1.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  2.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  4.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  5.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun