マカオと珠海の間でクロスボーダー救急車が運用開始…香港との間に続き

 マカオと香港の間は2018年に開通した港珠澳大橋経由、また広東省珠海との間も複数のルート経由で陸路の相互往来が可能となっている。

 近年、粤港澳大湾区(広東・香港・マカオグレーターベイエリア)発展計画プランによるさまざまな政策により、中国本土、香港、マカオの三地の間でそれぞれの居民による往来が活発化する中、クロスボーダー救急車サービスの需要が増しているとし、三地の当局が実現に向けた準備を進めてきた。

 マカオ警察総局(SPU)は3月17日、クロスボーダー救急車による珠海とマカオの指定医療機関の間における相互搬送の運用開始を記念した式典が行われたと発表。

 相互搬送の指定医療機関は、マカオが仁伯爵綜合医院(通称:山頂医院)、珠海が珠海市人民医院、中山大学附属第五医院、広東省中医院珠海医院、珠海市中西医結合医院とのこと。

 なお、マカオと香港の間では、昨年(2024年)11月30日から同様のクロスボーダー救急車の運用が始まっている。

 クロスボーダー救急車については、特定のニーズ及び臨床条件に適合する患者をマカオと珠海/香港の指定医療機関間をイミグレーション施設で載せ替えを行うことなくダイレクトに搬送できるようになり、搬送過程における患者のリスク軽減につながると期待されている。出動にあたっては、送り出し側と受け入れ側の病院間で事前合意が成立していることが第一要件となるほか、安全性や乱用防止のための取り決めに則って決定されるという。

クロスボーダー救急車による珠海とマカオの指定医療機関の間における相互搬送の運用開始を記念した式典の様子=2025年3月17日、広東省珠海市(写真:SPU)

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