マカオ・カーザレアルカジノのクローズ手続き完了…衛星カジノ残り5軒、早じまい相次ぐ
- 2025/11/22 14:09
- カジノ・IR
マカオ政府とカジノ経営コンセッションを結ぶ6陣営の一角、SJMリゾーツ社系の衛星カジノ施設のひとつで、マカオ半島新口岸地区に位置するカーザレアルホテルに併設する「カーザレアルカジノ」が(2025年)11月21日午後11時59分をもって営業を終了した。
マカオ政府博彩監察協調局(DICJ、カジノ規制機関)は11月22日、同カジノ施設のクローズ作業が同日の朝までに無事完了したと発表。
同カジノ施設では、11月21日午後11時59分をもって正式に営業を終了した後、DICJがゲーミングテーブルの稼働停止手続き及び積極的に各関連部門間と協調を行いながら、退去を含む関連事項の対応などを整然と進めたとのこと。
また、政府労工事務局の職員がクローズ作業中の現場に入り、従業員への説明や事後フォローアップのためのホットラインに関する情報提供を行ったほか、治安警察局及び司法警察局の警察官が場内及び周辺で秩序維持の任にあたり、クローズ手続き全体を円滑かつ秩序良く終えることができたという。

衛星カジノとは、マカオ政府とカジノ経営コンセッションを結ぶ事業者の所有ではない物件内(主にマカオ半島新口岸地区の中小規模のホテル内)にあり、フランチャイズのような契約形態で運営されるカジノ施設を指す。今年6月初旬、衛星カジノ全11軒とスロット専門カジノ「モカクラブ」6店のうち3店が(2025)年末までにクローズすることが発表された。
2023年1月1日に施行された改正娯楽場幸運博彩経営法律制度(通称「新カジノ法」)の規定により、カジノ施設はコンセッション事業者の所有する物件内に設置することが必須となったが、従来の形態で衛星カジノを運営できる過渡期が3年間(2025年12月31日まで)設けられ、以降に継続する場合は管理会社方式を採用し、衛星カジノオーナーは管理会社としてコンセッション事業者から施設の清掃や警備等に関する管理費のみを受け取れるが、カジノ運営に一切関与できず、いかなる方式でのレベニューシェアやコミッションの受け取りもできないとされた。2022年にかけて法改正手続きが進む中、もともと約20軒あった衛星カジノのうち一部が相次ぎクローズした。
今回、カーザレアルカジノが過渡期の満了を待たずにクローズしたが、早じまいの先例として、SJMリゾーツ社系の「グランドビューカジノ」が7月30日、メルコリゾーツ(マカオ)社系の「グランドドラゴンカジノ」が9月22日、SJMリゾーツ社系の「グランドエンペラーカジノ」が10月30日、ギャラクシーカジノ社系の「ワルドカジノ」が10月31日、SJMリゾーツ系の「レジェンドパレスカジノ」が11月12日をもってをもってそれぞれクローズ済み。目下、マカオで営業を継続中の衛星カジノ施設の数は5軒となった。

このほか、SJMリゾーツ社とDICJは11月20日、マカオ半島新口岸地区にあるSJMリゾーツ社系の「ポンテ16カジノ」について、同月28日午後11時59分をもって営業を終了することをそれぞれ明らかにしている。衛星カジノのうち、ポンテ16カジノとルアークカジノについては、当初SJMリゾーツ社が直営方針に転換することで継続意向を示していたが、同日同社がポンテ16の買収を断念とルアークホテルの買収決定を同時発表した。
なお、過渡期の満了を待たず早じまいのかたちとなった衛星カジノ施設について、各運営会社は当該施設に割り当てられていたゲーミング(カジノ)テーブルとマシンについて、それぞれ傘下の別施設に再配置して引き続き稼働を継続することを明らかにしている。
























