「マカオ功徳林アーカイブと手稿」がユネスコ世界の記憶リストに登録

 このほど、ユネスコ「世界の記憶(記憶遺産)」リストに「マカオ功徳林アーカイブと手稿(1645-1980年)」が登録されたことが明らかとなった。

 1924年に設立された功徳林寺(マカオ・中区)は中国の嶺南地方で初めての女子仏教学院で、女性を対象とした無料の学校も併設した。今回世界の記憶に登録された内容は、明代末期から20世紀半ばにかけて作成された古籍、手稿、著名人の書簡、書画、古写真、貝葉経など6千点余り。女性の解放促進と地位向上などに関して世界的に重要な意義を持つと評価されたという。

 世界の記憶リストの登録は2年に一度で、登録申請は1国2件までと規定されている。今回、中国からはチベット医学の「四部医典」についても申請がなされ、同時にリスト入りを果たした。これで中国のリスト登録数は計15件となった。

 マカオ関連では、マカオ歴史文書館とポルトガルのトッレ・ド・トンボ国立公文書館が共同申請した「漢文文書」が2017年に登録されている。

 なお、マカオ基金会が運営する「マカオの記憶」ウェブサイト(https://www.macaumemory.mo/)では、「マカオ功徳林アーカイブと手稿(1645-1980年)」の世界の記憶リスト入りを記念してオンラインエキジビションの開催をスタートした。言語は中国語またはポルトガル語が主だが(一部コンテンツは英語あり)、功徳林寺の沿革や世界の記憶リストに登録された文献について詳しく紹介されている。

「マカオ功徳林アーカイブと手稿(1645-1980年)」に含まれる手稿の一部(写真:澳門基金會)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  アジア有数の観光デスティネーションのマカオでは、年間最大の書き入れ時のひとつとなる五・一(労働節…
  2.  マカオ政府地球物理気象局(SMG)は5月3日、今年(2024年)4月の天気レビューを発表。 …
  3.  国際展示会大手のリード・エグジビションズ(RX)は5月3日にマカオで会見を開き、今年(2024年…
  4.  マカオ政府財政局(DSF)が5月2日に公表した最新統計によれば、今年(2024年)4月前半の住宅…
  5.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  5.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…

注目記事

  1.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  5.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun