マカオIR運営MGMが使用済みカジノ用トランプの100%リサイクル達成へ

 マカオでMGMマカオとMGMコタイの2つの統合型リゾート(IR)を運営するMGMチャイナホールディングス(以下、MGM)は3月28日、「2025年マカオ環境保護協力発展フォーラム・エキジビション(2025 MIECF)」会場内で会見を開き、マカオローカルのハイテク企業であるFnetlink Technology社とパートナーシップを締結し、使用済みプレイングカード(カジノ用トランプ)を環境にやさしい包装材に変える革新的なリサイクルソリューションを開始したと発表。

 同社によれば、このソリューションを活用することで、年間約3000トンの使用済みトランプについて、リサイクル率100%を達成する見込みとのこと。使用済みトランプの完全なローカルでのリサイクルシステム導入はマカオのIRとして初めてのケースという。

 同社とFnetlink Technology社は2023年に世界初のスマート自動カードシュレッダーソリューションの共同開発に着手。今年に入って両社は協力関係をさらに強化し、使用済みのトランプを水を使わずに環境にやさしい包装材の原料となる高品質の再生繊維へリサイクルするマカオ初のローカルプログラムを立ち上げるに至ったとのこと。従来の方法と比較して固形廃棄物の量を大幅に削減するだけでなく、細断されたトランプをボーダーを超えて輸送する際に生じる持参か炭素排出量の削減にもつながるという。

 同社は今回の取り組みについて、同社の環境保護に対する強いコミットメントを示すものであり、より環境にやさしい未来に向けてIR業界をリードすべく、日常業務のあらゆる部分に持続可能性を取り入れているとした。

MGMとFnetlink Technology社が「革新的な使用済みトランプのリサイクル・アップサイクリングソリューション」に関するパートナーシップ契約を締結=2025年3月28日(写真:MGM)

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