妊娠中や乳児抱えた女によるスリ横行、なぜ?=中国・珠海のマカオ出入境ゲート付近

中国南部に位置する広東省珠海市拱北のマカオ出入境ゲート付近で妊婦や乳児を抱えた女によるスリが横行しているという。昨年(2014年)末、珠海警察当局による大掛かりな取り締まりが行われ、一時は収束していたが、珠海とマカオの往来が増える旧正月時期になって再び姿を現しているとのこと。なぜこういった女がスリに手を染めるのか?

実は、中国の法律では、妊娠中及び満1歳以下の授乳期の子供を抱える女性を拘留できないことが明文化されている。仮に犯行が発覚し、罪が確定した場合でも、収監されることがなく、監視付きの自宅待機を命じられるだけで済むのが現状という。また、一般的にこういった女性らに対する警戒心も緩いことから、犯罪の成功率も高いとされる。

昨年末の取り締まりで検挙された妊婦と乳児連れの女の多くが貧しい内陸地方の出身だったという。珠海には「出稼ぎ」で来ているため住所不定という者がほとんどで、一斉に故郷へ送還したという。送還により一旦は鳴りを潜めたものの、味をしめた女らが再び珠海へ戻って犯罪に手を染める動きも見られるようだ。

マカオとの陸路の玄関口のとなる広東省珠海市の拱北出入境ゲート(資料)—本紙撮影

マカオとの陸路の玄関口のとなる広東省珠海市の拱北出入境ゲート(資料)—本紙撮影

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