香港喫煙者の生涯たばこ購入額1800万円超、1日1箱計算=香港中文大医学部調査

香港中文大学医学部が今月(5月)27日に発表した研究結果で、1日あたり1箱(20本入)のたばこを吸う喫煙者の年間平均たばこ商品購入額が2.04万香港ドル(32.6万円)、生涯では114万香港ドル(日本円換算:約1825万円)に上ることが明らかになった。

マカオの日刊紙「澳門日報」が5月28日付紙面で新華社香港電(27日)を引用して報じた。今回の調査は香港中文大学医学部薬学科と国際薬物経済効果研究学会が実施したもので、香港、韓国、タイ、マレーシア、シンガポール、フィリピン、オーストラリアの7カ国・地域を対象とし、市民1人あたりが18歳から1日1箱のたばこを吸い始めた場合の喫煙コストの推計データを収集したもの。

香港の喫煙者の喫煙コストは7カ国・地域の中でオーストラリア、シンガポールに僅差で次ぐ第3位という。

この他、香港中文大学医学部が香港の18歳以上(※香港の成人年齢は18歳)の喫煙者およそ1000人を対象に実施したアンケートでは、回答者の9割以上が喫煙が人体に有害であると認識していたものの、大部分が禁煙に取り組んでいないこともわかったという。

香港政府統計当局が公表している2013年の資料によると、香港では64万人以上が毎日喫煙しており、喫煙者1人あたりが1日に吸うたばこの本数は13.6本とのこと。

香港では近年たばこ税の増税が相次いで実施されており、たばこ商品の値上がりが続いている。現在、代表的な銘柄のマールボロやメビウスの小売価格は1箱(20本入)あたり55香港ドル(約881円)で、このうち69%にあたる38香港ドル(約608円)分がたばこ税にあたる。また、香港入境時に個人が携行して持ち込むたばこ類の免税範囲についても制限が強化されており、紙巻きたばこは19本までとなっている。

香港を代表するビジネス街の1つ、灣仔(ワンチャイ)地区の町並み(資料)—本紙撮影

香港を代表するビジネス街の1つ、灣仔(ワンチャイ)地区の町並み(資料)—本紙撮影

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